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プロローグ
「あ・・さ・ある・さま」
どこからはっきりとしない声が聞こえる・・・
声のする方を見るがが、もやがかかってるようにぼんやりとしたシルエットだけが目に入る。
「ある・・さまいつ・でもわたく・は主様をお待ち続けていま・・・」
「主様がお戻りになられる日を・・・」
徐々にはっきりしていく声。どことなく懐かしいく美しい声を聞いて『あぁ…またか・・・』と思ってる間に闇に意識を飲みこまれていく。
「主様が力を御戻しになられましたそのときには・・・」
最後の声は深い眠りの底へいざなわれている俺には聞こえていなかった。
「御迎えにあがります。あと少しあと少しお待ちくださいませ。」
ぼやけたシルエット、そのシルエットの頭の上にある2つのでっぱりと腰のあたりから出たボリュームのある3本のなにかが幻想的に揺れていた。
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