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僕だけスキルツリー ~〈記憶力〉ツリー特化ビルドで最強です!~  作者: イ尹口欠


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第五十話

「闘技大会を見て、仕えるならばルーセルガルト公爵様以外にないと思い、未だ学園に入学していない歳ですが、仕官を志望しました!」

 

「そうか」

 

「学園が始まったら貴族の義務としてそちらに通うため、武官としての仕事を長期間、休むことをバララエフ様からも認めていただいております!」

 

「学園に通うのは大事なことだ」

 

「はい! 公爵様も私と同学年ということで、実は今から学園に通うのを楽しみにしているのです!」

 

「うん、そうか」

 

「今はバララエフ様から剣を持つことすら許されぬ身ですが、いずれは一人前の武官として粉骨砕身、ルーセルガルト領を守るために働きたいと思っています!」

 

「ああ、期待しているよ」

 

「では訓練がありますので、これにて失礼します!」

 

「うん、頑張ってくれ」

 

 僕は訓練場で、『ソード&ソード』の主人公アルベリクに声をかけていた。

 いやまさか本当にアルベリクだとは思わなかった。

 リストを何度も見直したから間違いはないんだけどさ。

 

 まさか主人公がウチの家臣になるなんて思わないじゃないか!!!!

 

 そりゃ主人公アルベリクだもの、ヒロインたち並みに才能はあるだろうさ。

 武官としてなら最高の人材だろう。

 バララエフが採用するのも分かる。

 

 学園で会うのかと思っていたアルベリクにまさかこのような形で会うことになろうとは思わなかった。

 正直、失望だ。

 僕の家臣になってどうする、アルベリク。

 君は魔族の王を倒すという崇高な使命が……いや、別にアルベリクがやらなくてはならないことではないのだけど。

 

 うん本当、もうこれ僕が魔族の王を討伐する流れだよね?

 アルベリク、主人公失格!

 これからは僕が主人公に成り代わって、魔族と戦います!

 

 ……まあシャルロッテとの約束もあるし、魔族と戦うことに否やはないのだけど。

 

 しかし〈ディテクト・ステータス〉を使って分かったことだが、アルベリクは歳相応の実力しかなかった。

 キラリと光るものは確かにある。

 同年代と比較したら確かにアルベリクの方が強いはずだ。

 

 ただ今や日々進歩し続ける婚約者たちと比較したら雲泥の差だけども。

 才能はあるのだ。

 鍛えれば、きっと強くなる。

 それこそ僕とまではいかなくとも、婚約者たち並みにはなれるのだ。

 

 とはいえ今から彼をオープンフィールドに連れていく気にはなれない。

 というか、新米武官のひとりを勝手に贔屓するわけにはいかないのだ。

 

 だから主人公、失格なのである。

 僕の家臣になった段階で、アルベリクはもう魔族の王の討伐パーティから外れたのだ。

 

 ……仕方がない、後は任せておけアルベリク。

 

 僕が魔族の王を倒すから。

 君は優秀な武官としてルーセルガルトを守ってくれ。

 

 

 

 オープンフィールドでのボス狩りを続けている。

 

 リーリエの〈剣技〉レベルは既に8に達しており、この歳としては破格の強さを誇っていた。

 だがバララエフには〈教導〉スキルがないため、模擬戦をしてひたすら鍛えるという地道な訓練が続けられている。

 オープンフィールドで僕が〈教導〉しても、なかなか〈剣技〉のレベルが上がらない。

 僕のように他人のスキルを〈模倣〉できるわけではないし、〈限界突破〉でスキルレベルを上げることもできないのだからこれは当然だ。

 

 この状況は、フェリシアにも当てはまる。

 フェリシアの魔術スキルは軒並みレベル8に到達して、そこからなかなか伸びないままだ。

 まあレベル8の攻撃魔術はいずれも強力だから別に問題ないと言えば問題ない。

 

 今のパーティでも魔族との戦いで勝利を収めることは難しくないのだから。

 

 ちなみにシャルロッテは〈剣技〉レベル6、〈盾技〉レベル7とかなり上達した。

 あと少しでタチアナを追い抜こうとしているから、成長速度の度合いは凄まじいものがある。

 

「やった! ロイク様、最後の逆鱗が出ました!」

 

「よし。これで火炎耐性の特性を全員の防具につけられるな」

 

 リーリエがボスからドロップした逆鱗を掲げて嬉しそうに僕に渡してきた。

 可愛い。

 

 さて僕の成長はというと?

 

 〈鍛冶〉と〈錬金術〉をついにコンプリートした。

 仲間の装備を一手に作っているのだから当然だろう。

 

 また〈頑強〉と〈痛覚遮断〉もコンプリートした。

 常に〈限界突破〉し続けているため、ガンガンレベルアップしたのである。

 健康に悪そうだが、スキルレベルアップのお供である〈限界突破〉を外すのは損した気分になるのだ。

 〈頑強〉をコンプリートしたことで、無理しても大丈夫なようになったと信じたい。

 

 後は魔術を鍛えるべく、ひたすら〈ウォータースピア〉を撃って戦ったりしてみたり。

 おかげで魔術系スキルが軒並み上達した。

 

 ボスを狩りまくっているため、熟練度の貯蓄もかなりできている。

 もう少し溜めたら、〈頑強〉ツリーをコンプリートするのもいいだろう。

 

 

 

 そして季節は巡り、春がやって来た。


 ロイク・ルーセルガルト(男/13歳)

 

 【魂】

  └【前世の記憶】

 【肉体】

  ├【器用】

  │ ├〈剣技〉Lv10

  │ └〈槍技〉Lv8

  ├【敏捷】

  │ ├〈回避〉Lv10

  │ ├〈俊足〉Lv8

  │ ├〈軽業〉Lv9

  │ ├〈水泳〉Lv2

  │ ├〈跳躍〉Lv6

  │ └〈騎乗〉Lv6

  ├【感知】

  │ ├〈発見〉Lv6

  │ ├〈索敵〉Lv8

  │ ├〈常在戦場〉Lv8

  │ └〈視力〉Lv10

  │   ├〈動体視力〉Lv5

  │   ├〈停滞の魔眼〉Lv5

  │   └〈魔力視〉Lv5

  │     └〈精霊視〉Lv3

  ├【筋力】

  │ ├〈格闘技〉Lv8 update!

  │ ├〈盾技〉Lv8

  │ ├〈膂力〉Lv8

  │ ├〈瞬発力〉Lv9

  │ └〈鍛冶〉Lv10 complete!

  └【体力】

    ├〈持久力〉Lv8

    ├〈持久走〉Lv7

    └〈頑強〉Lv10 complete!

      ├〈毒耐性〉Lv1

      ├〈痛覚遮断〉Lv5 complete!

      └〈獅子心〉Lv1

 【精神】

  ├【知力】

  │ ├〈集中力〉Lv10

  │ │ ├〈限界突破〉Lv5

  │ │ ├〈心眼〉Lv5

  │ │ └〈生存本能〉Lv5

  │ │   ├〈直感〉Lv3

  │ │   └〈多重思考〉Lv3

  │ ├〈記憶力〉Lv10

  │ │ ├〈模倣〉Lv5

  │ │ ├〈写真記憶〉Lv5

  │ │ └〈記憶の図書館〉Lv5

  │ │   └〈検索〉Lv3

  │ ├〈錬金術〉Lv10 complete!

  │ ├〈指揮〉Lv8 update!

  │ │ ├〈鼓舞〉Lv3 update!

  │ │ ├〈以心伝心〉Lv3 update!

  │ │ └〈演説〉Lv1

  │ ├〈戦術思考〉Lv8 update!

  │ └〈教導〉Lv8

  └【魔力】

    ├〈魔力操作〉Lv10

    ├〈魔術制御〉Lv8 update!

    ├〈魔力圧縮〉Lv8 update!

    ├〈闘気法〉Lv10

    ├〈魔力庫〉Lv8 update!

    ├【精霊語】

    │ ├〈水の精霊術〉Lv3

    │ └〈光の精霊術〉Lv3 update!

    ├【幻獣語】

    │ └【使い魔:ハヤテ】

    │   └〈小型化〉Lv5

    ├【水属性】

    │ └〈水魔術〉Lv8 update!

    ├【光属性】

    │ └〈光魔術〉Lv8 update!

    │   └〈付与魔術〉Lv5

    └【情報属性】

      └〈情報魔術〉Lv5


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