表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕だけスキルツリー ~〈記憶力〉ツリー特化ビルドで最強です!~  作者: イ尹口欠


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/55

第四十八話

 鬼気迫る、とはこのことだろうか。

 バララエフは魔剣を手に、決勝の舞台へ上がった。

 

 割れんばかりの歓声に迎えられて、僕も決勝の舞台に上がる。

 ビリビリとした殺意を受けるが、〈獅子心〉が仕事をしているのか気分は落ち着いたものだ。

 

「ロイク。本気でいかせてもらうぞ」

 

「バララエフ。言うまでもないけれど、こちらも本気を出す」

 

 ニヤリ、とバララエフが嗤った。

 

 拡声の魔術具をつかった解説が、会場全体に響く声で叫ぶ。

 

「十年以上前に失踪した剣聖バララエフが闘技大会に帰ってきた! 連戦連勝! 剣聖の腕前、未だに衰えを知らず!」

 

 歓声が上がる。

 バララエフのことを知っている古参のファンでもいるのだろうか。

 

「対するは十二歳の若さで魔族を倒し、叙爵されたルーセルガルト公爵だ! ここまで他の選手を寄せ付けない圧倒的な剣技の腕前を披露、その実力を誇示して見せてきた! 果たして若き獅子は剣聖とどちらが強いのか!? さあ、もうすぐ試合の開始です!!」

 

 こちらも歓声が上がった。

 どうやら僕にもファンがついたらしい。

 

 距離を取って、バララエフと対峙する。

 

 しばしの間があってから、試合開始を告げるドラの音が響き渡る。

 

 僕とバララエフは同時に距離を詰めて、互いの持てる技巧のすべて出し切った。

 

 ヴン、という魔剣の音が聞こえる。

 バララエフの時間加速の魔剣が発動した音だ。

 

 ――〈限界突破〉〈剣技〉〈動体視力〉〈膂力〉〈瞬発力〉〈痛覚遮断〉〈集中力〉〈心眼〉〈生存本能〉〈直感〉〈多重思考〉〈戦術思考〉〈魔力操作〉〈闘気法〉ッ!!

 

 ミスリルの聖剣がバララエフの魔剣の連撃を受け流す。

 時折、〈回避〉も挟みながらバララエフの攻撃をやり過ごす。

 

 バララエフの表情が苦々しいものになる。

 魔剣の効果時間が終わりつつあるのだ。

 

 僕は〈停滞の魔眼〉を発動して、バララエフの動きを一瞬だけ止めた。

 

 一瞬の隙があれば十分だ。

 

 僕の剣の切っ先が、バララエフの首筋に添えられていた。

 

「――――」

 

 シンと静まり返る会場。

 遅れて、わっと歓声が上がる。

 

「勝者。ロイク・ルーセルガルト!!」

 

 バララエフはなぜ身体が止まったのか分からないらしい。

 目を大きく見開き、僕のことを見下ろしていた。

 

「最後の一瞬、身体が動かなかった。見えていたのに、ロイクの剣を避けることも受けることもできなかった。あれは――あれが――ロイクの本気か」

 

 いや、魔眼なんだけどね。

 なんか「見えているのに回避できない」みたいな捉え方をされているようだけど……まあ勘違いさせておけばいいか。

 たとえ魔眼を使わずとも、魔剣の時間切れの後に普通に打ち合ったら、僕が勝ってしまうのは変わらない。

 どうあれ、僕はバララエフに完勝した。


 ロイク・ルーセルガルト(男/12歳)

 

 【魂】

  └【前世の記憶】

 【肉体】

  ├【器用】

  │ ├〈剣技〉Lv10

  │ └〈槍技〉Lv8

  ├【敏捷】

  │ ├〈回避〉Lv10

  │ ├〈俊足〉Lv8

  │ ├〈軽業〉Lv9

  │ ├〈水泳〉Lv2

  │ ├〈跳躍〉Lv6

  │ └〈騎乗〉Lv6

  ├【感知】

  │ ├〈発見〉Lv6

  │ ├〈索敵〉Lv8

  │ ├〈常在戦場〉Lv8

  │ └〈視力〉Lv10

  │   ├〈動体視力〉Lv5

  │   ├〈停滞の魔眼〉Lv5

  │   └〈魔力視〉Lv5

  │     └〈精霊視〉Lv3

  ├【筋力】

  │ ├〈格闘技〉Lv7

  │ ├〈盾技〉Lv8

  │ ├〈膂力〉Lv8 update!

  │ ├〈瞬発力〉Lv9 update!

  │ └〈鍛冶〉Lv9

  └【体力】

    ├〈持久力〉Lv8

    ├〈持久走〉Lv7

    └〈頑強〉Lv9

      ├〈毒耐性〉Lv1

      ├〈痛覚遮断〉Lv2

      └〈獅子心〉Lv1

 【精神】

  ├【知力】

  │ ├〈集中力〉Lv10

  │ │ ├〈限界突破〉Lv5

  │ │ ├〈心眼〉Lv5

  │ │ └〈生存本能〉Lv5

  │ │   ├〈直感〉Lv3

  │ │   └〈多重思考〉Lv3

  │ ├〈記憶力〉Lv10

  │ │ ├〈模倣〉Lv5

  │ │ ├〈写真記憶〉Lv5

  │ │ └〈記憶の図書館〉Lv5

  │ │   └〈検索〉Lv3

  │ ├〈錬金術〉Lv9

  │ ├〈指揮〉Lv7

  │ │ ├〈鼓舞〉Lv2

  │ │ ├〈以心伝心〉Lv2

  │ │ └〈演説〉Lv1

  │ ├〈戦術思考〉Lv7 update!

  │ └〈教導〉Lv8

  └【魔力】

    ├〈魔力操作〉Lv10 update!

    ├〈魔術制御〉Lv7

    ├〈魔力圧縮〉Lv7

    ├〈闘気法〉Lv10 update!

    ├〈魔力庫〉Lv7

    ├【精霊語】

    │ ├〈水の精霊術〉Lv3

    │ └〈光の精霊術〉Lv2

    ├【幻獣語】

    │ └【使い魔:ハヤテ】

    │   └〈小型化〉Lv5

    ├【水属性】

    │ └〈水魔術〉Lv7

    ├【光属性】

    │ └〈光魔術〉Lv7

    │   └〈付与魔術〉Lv5

    └【情報属性】

      └〈情報魔術〉Lv5


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ