表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕だけスキルツリー ~〈記憶力〉ツリー特化ビルドで最強です!~  作者: イ尹口欠


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/55

第四十三話

 王都へ向かう道すがら、僕は次に伸ばすスキルツリーの選定に頭を悩ませていた。

 〈教導〉は使い込んでいるうちに自然とレベルが上がって、今やレベル7にまで成長している。

 とはいえ〈教導〉に熟練度を注ぎ込んで三人の成長を加速できるかといえば、そうでもない。

 

 稼いだ熟練度を〈教導〉に注ぎ込めば確かに三人の成長の伸びは増すだろうが、その結果は微々たる差でしかないと思われるのだ。

 自然と伸びる〈教導〉に熟練度を使うよりも、自己強化に繋がるツリーに熟練度を注ぎ込みたいところ。

 

 候補の筆頭としては、やはり〈頑強〉ツリーだろう。

 派生に〈毒耐性〉〈痛覚遮断〉〈獅子心〉となかなかのラインナップが見えている。

 

 あるいは魔術につぎ込むか。

 〈水魔術〉と〈光魔術〉は普通に使っていてもなかなかレベルが上がらない。

 主に回復にしか使っていないからだが、これを熟練度で強引にレベルを引き上げて、最高難易度の攻撃魔術を習得してしまうという荒業だ。

 

 はたまた〈指揮〉ツリーか。

 派生に〈鼓舞〉〈以心伝心〉〈演説〉と変わり種が揃っている。

 効果の程は使ってみないことには分からないが、パーティを円滑に動かすのに有用そうだ。

 

 それとも方針を転換して、ひとつのツリーに拘らずに〈頑強〉ツリーと〈指揮〉ツリーを両方とも上げてしまうという方法もある。

 ただし、ツリーをコンプリートした際に出る派生スキルが遠のくというデメリットがあるのだが。

 

 ツリーをコンプリートした際の派生スキルはないこともあるので伸ばしてみなければ分からないが、あれば強力な効果をもつスキルであるため、できれば取得したい。

 そうなるとやはり、候補筆頭である〈頑強〉ツリーに特化して伸ばすのがいいだろう。

 ただスキルは使うことでも自然と伸びる。

 それを期待して〈指揮〉ツリーの派生スキルは取得だけしておくことに決めた。

 〈鼓舞〉と〈以心伝心〉は自然と伸びる気がする。

 〈演説〉は出番がなさそうだが、一応レベル1で取得しておこう。

 

 

 

 王都へは馬車で一週間の道のりだ。

 国の中心にある王都への道はしっかりと整備されており、交易路でもある。

 

 旅の間に伸ばしたスキルの使い勝手をオープンフィールドで試す。

 〈頑強〉ツリーから派生する〈毒耐性〉〈獅子心〉はいずれも受動型のスキルであり試すに至らなかったが、〈痛覚遮断〉と〈指揮〉ツリーから派生する〈鼓舞〉〈以心伝心〉は戦闘の中で使う機会が多かった。

 

 〈鼓舞〉はその名の通り味方の士気を上げる効果がある。

 自然と〈指揮〉と組み合わせられるため、パーティ戦闘ではほぼ常に使い続けることになった。

 

 〈以心伝心〉もまた便利なスキルであり、これは会話を介さずにアイコンタクトやジェスチャーなどで考えを相手に伝えることのできるスキルだ。

 これの優れているところは、相手からのアイコンタクトやジェスチャーにも有効である点だろう。

 つまり相互に会話をせずに意思を伝えられるスキルで、〈指揮〉を無言で行うことが叶うのである。

 

 ただし〈以心伝心〉では〈鼓舞〉できないため、結局は声を出すことにはなる。

 具体的には、〈以心伝心〉〈指揮〉〈教導〉を組み合わせて使い、〈鼓舞〉しながら戦う、といった感じになった。

 

 結局、使い勝手がいいのは〈指揮〉ツリーからの派生スキルだったが、万が一の備えとして〈頑強〉ツリーを優先する方針は変えるつもりはない。

 

 魔族が得意とする精神に直接働きかける〈闇魔術〉に対して、精神を強く保つ〈獅子心〉は有効な対抗策だ。

 また〈闇魔術〉には毒を与える魔術もあったりするため、〈毒耐性〉もあって損はない。

 

 〈限界突破〉を使用する度に悩まされる頭痛には〈痛覚遮断〉が有効だ。

 〈頑強〉に任せて常に〈限界突破〉を駆使している身にとってはありがたいことこの上ないスキルである。

 

 もちろん傷を負った際に動きが鈍らないようにするためのスキルでもあるから、〈痛覚遮断〉は保険としても有効だ。

 

 そんなわけで新しいスキルで強化されたパーティは調子がよく、そろそろボス戦も経験しても良いかなと思えるようになった。

 ボス戦では魔法の武具を作成するための素材などがドロップするため、戦力強化にも繋がる。

 

 危険だが実入りもいいのだ。


 ロイク・ルークエンデ(男/12歳)

 

 【魂】

  └【前世の記憶】

 【肉体】

  ├【器用】

  │ ├〈剣技〉Lv10

  │ └〈槍技〉Lv8

  ├【敏捷】

  │ ├〈回避〉Lv9

  │ ├〈俊足〉Lv8

  │ ├〈軽業〉Lv8

  │ ├〈水泳〉Lv2

  │ ├〈跳躍〉Lv4

  │ └〈騎乗〉Lv6

  ├【感知】

  │ ├〈発見〉Lv6

  │ ├〈索敵〉Lv8

  │ ├〈常在戦場〉Lv8

  │ └〈視力〉Lv10

  │   ├〈動体視力〉Lv5

  │   ├〈停滞の魔眼〉Lv5

  │   └〈魔力視〉Lv5

  │     └〈精霊視〉Lv3

  ├【筋力】

  │ ├〈格闘技〉Lv7

  │ ├〈盾技〉Lv8

  │ ├〈膂力〉Lv7

  │ ├〈瞬発力〉Lv7

  │ └〈鍛冶〉Lv9

  └【体力】

    ├〈持久力〉Lv8

    ├〈持久走〉Lv7

    └〈頑強〉Lv8

      ├〈毒耐性〉Lv1 new!

      ├〈痛覚遮断〉Lv1 new!

      └〈獅子心〉Lv1 new!

 【精神】

  ├【知力】

  │ ├〈集中力〉Lv10

  │ │ ├〈限界突破〉Lv5

  │ │ ├〈心眼〉Lv5

  │ │ └〈生存本能〉Lv5

  │ │   ├〈直感〉Lv3

  │ │   └〈多重思考〉Lv3

  │ ├〈記憶力〉Lv10

  │ │ ├〈模倣〉Lv5

  │ │ ├〈写真記憶〉Lv5

  │ │ └〈記憶の図書館〉Lv5

  │ │   └〈検索〉Lv3

  │ ├〈錬金術〉Lv9

  │ ├〈指揮〉Lv7

  │ │ ├〈鼓舞〉Lv1 new!

  │ │ ├〈以心伝心〉Lv1 new!

  │ │ └〈演説〉Lv1 new!

  │ ├〈戦術思考〉Lv6

  │ └〈教導〉Lv7

  └【魔力】

    ├〈魔力操作〉Lv9

    ├〈魔術制御〉Lv7

    ├〈魔力圧縮〉Lv7

    ├〈闘気法〉Lv9

    ├〈魔力庫〉Lv7

    ├【精霊語】

    │ ├〈水の精霊術〉Lv3

    │ └〈光の精霊術〉Lv1

    ├【幻獣語】

    │ └【使い魔:ハヤテ】

    │   └〈小型化〉Lv5

    ├【水属性】

    │ └〈水魔術〉Lv7

    ├【光属性】

    │ └〈光魔術〉Lv7

    │   └〈付与魔術〉Lv5

    └【情報属性】

      └〈情報魔術〉Lv5


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ