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僕だけスキルツリー ~〈記憶力〉ツリー特化ビルドで最強です!~  作者: イ尹口欠


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第三十四話

「ズルい……私たちに黙ってロイクはこんな修行をしてたのね」

 

「凄いです、ロイク様!」

 

 僕はフェリシアとリーリエをオープンフィールドに連れて来ていた。

 ブランコとハヤテは幻獣界経由で召喚する。

 

「ここにいる間は現実時間は停止しているから、遠慮なく修行することができる。ただし長々とこの世界に留まると、現実世界でやることを忘れたりするので、留まるのは一日だけとしているよ」

 

「修行が一日余分にできるんでしょ? 十分よ」

 

「毎日これを行っていたなら、ロイク様がお祖父様に並ぶ剣士になれた理由も分かります」

 

「基本的には魔物と戦いつつ、鉱石や薬草を採集して生産活動をする、というのが僕の過ごし方。そうだ、最初にこの世界での装備品を用意するところから始めようか」

 

 僕はインベントリからミスリル装備を取り出し、装着していく。

 

「え、なにそれ。ミスリルじゃない……」

 

「これは……凄い剣です!」

 

「全部自作だよ。ふたりの分もこれから用意しよう」

 

 ブランコとハヤテにはそれぞれフェリシアとリーリエの護衛を頼み、僕がオープンフィールドを先導する。

 ミスリル鉱石や貴重な薬草類を採集しながら、魔物との戦闘で実戦感覚を養うのだ。

 

 

 

 オープンフィールドでの毎日の訓練が日課になった頃、迷宮都市ジェロイスホーフに到着した。

 老人がひとりと女子供ばかりの六人パーティは足元を見られて護衛料は微々たるものとなった。

 十年も姿をくらませていたバララエフのことを商人たちが気づかなかったことと、僕らの実力を見抜ける商人もまたいなかったのが原因だ。

 

 ……護衛で稼がなくても迷宮に潜ればいくらでも稼げるからいいんだけどね。

 

 使うかは別としてオープンフィールドで稼いだお金もあるので、実のところ僕は結構なお金持ちだったりする。

 ジェロイスホーフの街に着いた日はゆっくり宿で休息をとり、翌日は冒険者ギルドに顔を出してから迷宮探索に行く。

 

 エレベーターを使って第50階層に一気に潜ることにした。

 僕とバララエフは手加減しつつ、タチアナとリーリエを前衛にして戦う。

 今年は後衛に魔術師がいるから、戦い方に気をつけなければならない。

 味方前衛に魔術を当てないように、連携する必要があるのだ。

 戦闘では〈指揮〉〈教導〉〈戦術思考〉辺りが役に立っている。

 

 特に冬の間に入手した〈教導〉は味方を強くするのに重宝している。

 オープンフィールドでもフェリシアとリーリエを鍛えるのに役立っているし、〈視力〉ツリーをコンプリートしたら熟練度を注ぎ込んでもいいかもしれない。

 

 第50階層の魔物はワーウルフの群れとフロストウルフの群れだ。

 どちらも素早い身のこなしをする難敵であり、前衛にとっては後衛に抜けられないように気を配らなければならない厄介さがある。

 とはいえ前衛を無視して後衛に抜けようとする個体は僕とバララエフで始末できるため、四人はガチンコで勝負に集中できるのだが。

 

「タチアナ、リーリエ、ワーウルフメイジだ。魔術を撃ってくるぞ!」

 

 ワーウルフは基本的には爪による格闘戦を得意とする戦士ばかりだが、稀に魔術を使うメイジが混じっている。

 風属性が多く、〈ウィンドカッター〉を多用してくるため、前衛は防御と回避を余儀なくされる。

 その間にワーウルフの戦士たちが隙をついて後衛に肉薄しようとしてくるのだ。

 

「ロイク、被弾しました。治癒魔術をお願いします!」

 

「ロイク様、こちらにも治癒魔術をください!」

 

「分かった。――〈ヒール〉!」

 

 取り急ぎ前衛ふたりに〈ヒール〉をかけ、抜けてこようとしたワーウルフを始末する。

 バララエフの方でも何匹か倒したらしい。

 

「魔術、準備できました!」

 

「私も! 前衛、射線を空けて!」

 

「カウント、スリー、ツー、ワン、撃て!」

 

 エルミーヌとフェリシアの〈フレイムランス〉がワーウルフメイジを吹き飛ばす。

 

 ワーウルフの群れを撃退した後、周囲を〈索敵〉して魔物がいないことを確かめつつ、集合する。

 

「前衛、怪我は?」

 

「大丈夫です。先程の〈ヒール〉で傷は塞がりました」

 

「こちらも大丈夫です、ロイク様」

 

「よし、もう少しこの階層で戦って勘を取り戻そう。エルミーヌさんとフェリシアはこのスピード感に慣れておけば、ダンジョンの大抵の戦闘に対応できるはずだから頑張って」

 

「「はい」」

 

 僕たちは数日間、第50階層で戦闘勘を養ってから、中層の更に奥へと進むことにした。


 ロイク・ルークエンデ(男/11歳)

 

 【魂】

  └【前世の記憶】

 【肉体】

  ├【器用】

  │ ├〈剣技〉Lv10

  │ └〈槍技〉Lv4

  ├【敏捷】

  │ ├〈回避〉Lv9

  │ ├〈俊足〉Lv8

  │ ├〈軽業〉Lv8

  │ ├〈水泳〉Lv2

  │ ├〈跳躍〉Lv3

  │ └〈騎乗〉Lv2

  ├【感知】

  │ ├〈発見〉Lv4

  │ ├〈索敵〉Lv7

  │ ├〈常在戦場〉Lv7

  │ └〈視力〉Lv5

  │   ├〈動体視力〉Lv1

  │   ├〈停滞の魔眼〉Lv1

  │   └〈魔力視〉Lv1

  ├【筋力】

  │ ├〈格闘技〉Lv6

  │ ├〈盾技〉Lv6

  │ ├〈膂力〉Lv6

  │ ├〈瞬発力〉Lv6

  │ └〈鍛冶〉Lv8

  └【体力】

    ├〈持久力〉Lv8

    ├〈持久走〉Lv6

    └〈頑強〉Lv6

 【精神】

  ├【知力】

  │ ├〈集中力〉Lv10

  │ │ ├〈限界突破〉Lv5

  │ │ ├〈心眼〉Lv5

  │ │ └〈生存本能〉Lv5

  │ │   ├〈直感〉Lv3

  │ │   └〈多重思考〉Lv3

  │ ├〈記憶力〉Lv10

  │ │ ├〈模倣〉Lv5

  │ │ ├〈写真記憶〉Lv5

  │ │ └〈記憶の図書館〉Lv5

  │ │   └〈検索〉Lv3

  │ ├〈錬金術〉Lv8

  │ ├〈指揮〉Lv4 update!

  │ ├〈戦術思考〉Lv4

  │ └〈教導〉Lv3 update!

  └【魔力】

    ├〈魔力操作〉Lv9

    ├〈魔術制御〉Lv7

    ├〈魔力圧縮〉Lv6

    ├〈闘気法〉Lv9

    ├〈魔力庫〉Lv6

    ├【精霊語】

    │ └〈水の精霊術〉Lv2

    ├【幻獣語】

    │ └【使い魔:ハヤテ】

    │   └〈小型化〉Lv5

    ├【水属性】

    │ └〈水魔術〉Lv6

    ├【光属性】

    │ └〈光魔術〉Lv7 update!

    │   └〈付与魔術〉Lv5

    └【情報属性】

      └〈情報魔術〉Lv5


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