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後輩ティータイム  作者: ゆめ
第2章 先輩くんを惚れさせたい
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爆乳ちゃんは体調が悪い

今更ですが、ノリでつけた「爆乳ちゃん」という呼び方、何とかならないんですかね


「変態さん変態さん」


 放課後になった。


 最近は夕食を外で済ませることが多い。

さてさて、今日の晩御飯は何を食べようかなー。


「おーい。無視しないでくださいよ。変態さん」


 最近は麺ばっかりだったからな、たまには丼もアリだな。


「むぅ……いい加減にしてください!変態さん!」

「わぁ!びっくりした!……どうしたの?沙紀ちゃん」

「こっちのセリフですよ。何度も呼び掛けているのに無視しないでください」


 いやだって普通あんな呼びかけで反応する人いないだろ。


「そろそろ私の出番が来ないかなと思いまして」

「何言ってんだ?」

「いえ、なんでもありません。あおちゃんとお姉ちゃんのことです」


 そう言って、俺の横をついて歩いてくる。


 今日は部活があるはずだが、サボったのだろうか。


「お姉ちゃんとデートしてましたよね?」

「ただのお出かけです」

「手を繋いでいたのに?」

「噂も広まるの速いなぁ」

「いえ、お姉ちゃんの部屋から声が漏れていたので。おかげで寝不足です」


 なつきお前………


「しかも、月末にはあおちゃんとデートするんですよね?」

「それも噂?」

「いえ、あおちゃんに毎晩夜遅くまでメールで言われています。おかげで寝不足です」


 あおお前………


「おかげで今日は身体の調子が悪いんです……」


 どうしよう、沙紀ちゃんがかわいそうで仕方がない。


 守ってあげたい。しかし、なんか不憫なキャラが似合っている。


「そっか、大変だねぇ」

「それもこれもお兄さんのせいですよ!」

「えぇ………」


 もう、目がこわぁいの。

 ごめんね。うん。たぶん俺悪くないけどごめんね。


「とにかく、今度のあおちゃんとのデート、もういっそのことホテルに行くなりしてください。ちなみにあおちゃんはまだ処女です。優しくしてあげてください」

「おい待て。寝不足なのか体調不良なのか知らんが、自分が何を言っているのか考えなおせ」


 淡々と言わないでもらえます⁉

 てかあおがまだ処女なことくらい想像できるわ


「それがダメならお姉ちゃんを今すぐレ〇プしてください。ちなみにお姉ちゃんは毎晩下着選びに時間をかけています」


 何だよその情報。知りたくもねぇよ。てかあいつ基本スポブラだっただろ。


「よーし。まじでそろそろやめとこ?もうこれ以上はキャラ崩壊になってしまう」


 今日の沙紀ちゃんはやばい。


 なんか淡々と訳の分からない情報を暴露しまくっている。


 しかも内容が詳しく知りたい!でもあとで本人にバレた時が怖すぎる。


「とにかく!早くどっちかとくっついちゃえってことです」


 先ほどとは一転、面倒くさそうに、それでいて、本心であろう内容を告げる。


「お兄さんがどっちも好きなのもわかりますけれど、待たされる方の気持ちも考えてください。じれったいですよ」


 沙紀ちゃんは思っていることを俺に伝える。


 わかっているよ、そんなこと。


 それに対し、俺は短く答えた。


「あいつらがおかしいだけだよ。俺なんかほっとけばいいのに」


 ちょっと、怖がらせてしまったかもしれない。


 言葉足らずで、訳の分からないことを言ったかもしれない。


 それでも頭のいい沙紀ちゃんの事だ。何かを察したのか、それ以上、この話を広げようとはしなかった。


 しかし、最後に、今日のおかしなテンションの沙紀ちゃんが、小さく口を開らいた。


「どっちも選ばないって言うんなら、優良物件、ありますけどね」


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