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後輩ティータイム  作者: ゆめ
第2章 先輩くんを惚れさせたい
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同級生ちゃんは怖がり


「怖かったぁぁ」


 上映が終了すると、横のなつきがぐったりともたれかかってきた。


 ぶるぶる震えている。


 上映中も、常に他の人の迷惑にならないように常に声を押し殺しながら、俺の手を複雑骨折させる勢いで握っていた。


「やばかった………」


 一方俺は、全く怖がっていない。


 まぁ、しかし、最近凛が寂しそうにしていたから今晩くらいは一緒に寝てやろう。うん、そうしよう。

 ん?足の震え?これはエアコンが利きすぎて寒かったんだよ。


 とりあえずシアタールームを出て、少しばかり休憩をした。


 本来ならおやつを食べたい時間だが、先ほどまで見ていた映画のせいで、食欲が完全にうせてしまった。


 その後はショッピングモールをブラブラと歩いていた。


「バッシュなぁ……」


 スポーツ用品を取り扱っている店を通りかかった時に、ふと呟いた。


 バッシュとはバスケットシューズの略で、文字通りバスケ用の靴だ。


 以前使っていた物は、ボロボロだったし、バスケ部を退部した時に捨てた。


 しかし、なぜバッシュと呟いたのだろうか。


 自分がもう完全に絶縁したはずのバスケの事を呟いたのに驚きが隠せなかった。


「バッシュ?買いたいの?」


 なつきが、不安そうに、不思議そうに顔をのぞかせてくる。


「まさか」


 俺は自分に言い聞かせるように冷たく言って、その場を立ち去ろうとした。


「あー、そう言えば私、買いたいものがあるんだった。買い物、付き合ってよ」


 からかうように、なつきは笑って言った。


 まぁ、買い物に付き合うのだから仕方がないだろう。


「いいよ」


 俺はそう言い、久しぶりのスポーツ店に足を踏み入れた。


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