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後輩ティータイム  作者: ゆめ
第2章 先輩くんを惚れさせたい
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爆乳ちゃんと新婚


「おはようございます。クソイ〇ポ野郎」

「………」


 なんだその起こし方は。


 朝、リビングのソファで眠っていた俺は、沙紀のキレッキレの罵倒によって目を覚ました。


「……」


 ジト目で睨むのやめてください。


「おはよ、なつきとさつきさんは?」

「………。お姉ちゃんなら朝練に行きましたよ。もうすぐ帰ってくると思います。お母さんはもう出勤しました」


 時計を見れば、もう七時十五分。


 いつも五時半に起きなければならないので、一瞬焦ったが、ここは山本家だ。

 八時を過ぎてから登校しても、余裕をもって登校時間に間に合う。


 顔を洗っていると、なつきが帰宅してきた。


「ただいまー」

「お帰り。お風呂にする?ご飯にする?それとも、わたし?」

「ご飯かな」


 朝からジョークを言う俺に対して、なつきは辛辣だ。


 なつきも帰ってので、朝食をいただくことにする。


「いただきまーす」


 山本家は朝は和食らしく、朝からなかなか豪華な食事が並んだ。

 しかもすべて沙紀が作ったらしい。


 さつきさんは朝が早いし、なつきは料理が得意ではないため、朝食とお弁当は沙紀が作るのがお決まりのようだ。


「沙紀ちゃん嫁にくれ」

「明日ゴミの日ですから、一緒に捨てられますか?」


 しかしなぜか今朝は俺に対してあたりが強い。


 おいしく朝食をいただいたところで、あとは登校するのみ。


 俺が玄関で靴を履いていると、


「お兄さん、これ」


 後ろから、小さな声が聞こえた。


 振り返ってみると、沙紀が両手に弁当箱を持っている。


「これは?」

「お兄さんの弁当です。別に要らないならいいですけど!」


 え、かわいい。


「ううん。めっちゃうれしい。ありがと」


 大切に弁当を受け取る。


「お残し禁止ですよ?」

「分かってるって」


 顔が赤くて、出会った時のように下を向いて不安そうな顔は、なんだか今日は凄くかわいく見えた。


「…………お兄さん、今考えている事、言ってみてください」

「ん?新婚みたいでいいなー。って」

「キモイです」

「………はい」



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