爆乳ちゃんは察する
ドキドキ★お泊まり編その1です
「いただきまーす!」
「…………なんでお兄さんがまだいるんですか?」
という訳で、俺は山本家で夕食をいただいている。
俺が何気ない様子で食卓に混ざりこんでいることに沙紀は疑問を抱いているようだ。
「今日律くん泊まることになったのよ」
なつきさんが沙紀に説明してくれる。
「はー、そうですか」
沙紀はもう察していたのか、対して驚くこともなく、呆れた様子だ。
「明日になったら家族が一人増えてないといいですけどね」
おっと、沙紀ちゃん、それはどういう事かな?さすがに親御さんがいるというのに手は出さないよ。たぶん。
「そんなことしないよっ!」
沙紀の冗談に対して、過剰に反応する沙紀。
落ち着いている沙紀に対して、なつきは落ち着きがない。
「あらら、なつきは律くんが泊るから緊張しているのかしら。いつもはもっと食べてるのに、今日はなんだか控えめじゃない?」
「もー!おかあさん!やめてよ!」
「はいはい」
さつきさんよ。いつもより食べてないって言ってますけど、もうすでになつきのお茶碗空になってるんですが。普段どんだけ食ってんだよ。
「でも今日は来てくれて本当にうれしかったの。なつきがあんまり律くんの話してくれないから、もしかしたら別れちゃったんじゃないかって心配してたんだから」
「「ギクッ…」」
「?」
さつきさん!沙紀ちゃんがいる前でその話はやめて!
「え?お姉ちゃんたちって付き合っt」
「いえいえ!何言ってるんですかさつきさん!僕らはもうそれはそれはラブラブで!最近はどこで結婚式を挙げるのか話してたんですよ!」
「け、結婚!?」
おいなつき、お前が一番反応してどうする。
別に俺となつきが別れたという事がさつきさんにバレても特に問題は無いのだが、何となく気まずいので、少なくとも、今夜泊っている間は隠さなくてはならない。
(沙紀ちゃん!察してくれ!)
俺はアイコンタクトで沙紀に念を送る。
すると、
(また面倒なことになってますね………。とりあえず何となく察しましたが、あなたにはあおちゃんがいるのでしょう?女の子ならだれでもいいんですか?今晩、襲われないようにお母さんと私は一緒に寝たほうがいいですかね)
的な事が帰ってきた気がする。ただの予想であってほしいが。
「あらら、近いうちに孫の顔が見れちゃうかも?」
「おかあさん!」
といった感じで、山本家の食卓は、大変にぎやかなものになった。
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