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後輩ティータイム  作者: ゆめ
第2章 先輩くんを惚れさせたい
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同級生ちゃんはかまって欲しい


「しりとりしようぜ」

「いいよ」

「じゃあ、しりとりの「せ」からな」

「どこからとったのそれ」

「青酸カリ」

「リンカーン」

「………」

「………」

「マジカルバナナしようぜ」

「いいね」

「「マジカルバナナ」」

「バナナと言ったら黄色」

「黄色と言ったらバナナ」

「………」

「………」


 こんな感じで仲良く(?)課題を写していた。


 俺が課題を写している間、なつきは暇を持て余しているようで、さっきからベットの上をごろごろしたりしている。

 かといって俺の方から話しかけてみると、からかってきやがる。


「うふふ」

「何が面白いのさ」

「なーんでも」


 どうやら暇でごろごろしていたり、俺をからかっていたわけではなく、上機嫌なだけのようだ。


「ふぅー」

「ひやん!」

「あはは、『ひやん』だって!」

「この野郎……」


 ダメだ。集中できない。一緒に遊びたくなってきた。

 なつきは学校ではイケメンや美少年キャラで通っているらしいが、普通に構ってもらいだがりの甘えん坊だ。


「俺はそんなことでは動じない」


 しかしここは硬い意思を見せるとき。何としてでも俺は課題を終わらせるんだ!


「ふーん」


 すると俺の後方からなつきの声。


「つんつん」

「………」


 動じない、動じないぞ………


「こしょこしょ…」

「……」


 動じない……


「ねぇ、律」

「………」



ごそごそ……



「好きだよ」




「っ!?」


 耳元でなんてこと言ってくれちゃってるんですかねぇぇぇぇ!!!!!!


「ふふ、冗談だよ。ほら、動じないんでしょ?ちゃんと課題やりなよー」


 してやったり、と言いたげななつき。

 これはお仕置きが必要だ。


「冗談で済むと思うなよ」

「え?…きゃ!」


 俺はなつきをベットに押し倒し、馬乗りになる。

 先ほどまでの余裕の表情は消え去り、目に涙を浮かべ、一気に不安そうな顔をするなつき。

 しかし、俺には期待しているような、誘っているような顔にしか見えない。


「り、律………」


 なつきの声は弱弱しく、それでいて、「自分はあなたのものだ」と主張しているかのような目。

 顔は真っ赤で恥ずかしく、目もなかなか合わないが、抵抗は一切しない。




 俺はゆっくりと顔を近づけ………





「嘘でしたー。ふぅー」


 耳元で囁いた。


 その瞬間。


「きゅうううううううううう」



 なつきは石となった。


※この作品のメインヒロインはあおちゃんなはずです



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