後輩ちゃんと先輩くん、学校にて
学校での律とあおの関係について書きました。
おまけエピソード
学校でのあおと律。
律が廊下をあるいていると、正面からあおが向かってくる。
今日は日直なのか、プリントの束を持っていた。
空いた窓から、強い風が吹き、あおの手のプリントを飛ばす。
何ともベタな展開だ。
この廊下で一番近くにいるのは俺、まぁ仕方ないだろう。
俺は片膝をつき、プリントを拾いながら、
「手伝うよ、一ノ瀬さん。」
と、話しかける。
するとあおも、
「ありがとうございます。渡辺先輩。」
2人の距離感はまるで他人。
結局、プリントを全て取り終えるまで、会話は無かった。
「ごめんなさい渡辺先輩。拾うの手伝って貰っちゃって。」
特に取り決めを決めたわけではないが、なつめとあおの中で、『2人きりの時以外では、他人のフリをする』というルールが暗黙の了解でできていた。
一応あおは入学して二か月で、既に学校のアイドルなので、俺みたいなやつと仲良く話していると、俺が何か言われそうで面倒臭い。
あお自身も、「秘密の関係みたいでドキドキしますね!」と言っていた。
「んや、大丈夫だよ。風強いから気をつけてね。」
あおの言葉に、短く返事してから、すぐさまその場を立ち去る。
あおもそれ以上は何も言わずにスタスタと廊下を再び歩き始めた。
今回はおまけみたいな感じでした。
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