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後輩ティータイム  作者: ゆめ
第2章 先輩くんを惚れさせたい
57/216

バレンタイン特別編1

バレンタイン特別編です。

3部続きます


バレンタイン特別編


「なん…………だと⁉」


 朝、登校していつも通り引き出しに教科書を詰めていると、何かこつんと当たる感触があった。


 何かと思い中をのぞいてみれば、そこには綺麗にラッピングされたチョコマフィンが入っている。


 一瞬男子からのいたずらかと思ったが、いたずらのために手づくりするとは思えない。


 遂に…………モテ期が着てしまったか…………


 しかし、ここでとある人物の事が思い浮かんだ。


 小生意気な後輩日本代表こと、あおだ。


 どうせ朝一で俺の引き出しの中にチョコを仕込んでおいて、それを見つけた反応を陰から見ているのだろう。


 なので、あえて俺はここではポーカーファイスを決めていく。


「くっ……く………」


 いかんいかん。


 からかわれているとはいえ、チョコを貰えたというだけでにやにやしてしまう。


「どったの?にやにやして、キモイよ?」


 そこに現れたのはまどか。


 今日も緩い感じだ。


「まさか、チョコ貰ったの?」


 半分、「お前ごときがチョコ貰えるわけないだろうが」という気持ちをはらんだ疑問を投げかけられる。


 一応、引き出しの中のチョコの事は隠しておこう。


「いいや、貰ってないよ。にやにやしてたのはまどかからチョコ欲しすぎて男子がまどかにこっそり視線向けてるのを見て哀れだなって思ってたんだよ」


 まどかは容姿が整っているし、男子との距離も近い。


 なのでひょんなことから、「あれ?もしかして俺の事好きなの?」と勘違いしてしまう男子が結構多い。


 しかし、まどかは数人の友人に配る程度で、男子に配っているわけではない。


 なのでまどかからチョコを貰おうとしている男子は届かぬ願いなのである。


「はい、これ。言っとくけど友チョコだからね?変な勘違いしないでよ?」


 そしてその、「数人の友人」に該当するらしい俺は、去年同様、まどかからチョコを受け取る。


 普通の板チョコだ。


「ありがとう」


 素直にうれしいのでお礼を言う。


「ホワイトデー三倍返しだからね」


 そう言って、まどかは俺の席から離れる。


「あっ、今年も友チョコあげるね」


 その後、まどかは、数人のクラスメイトの女子にブラック〇ンダ―を配っているのを見て、男子たちは懇願の視線を送り続けるのだった。


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