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後輩ティータイム  作者: ゆめ
第1章 先輩くんは振り回される
51/216

後輩ちゃん、嘘ばれたァァァ

突然沙紀ちゃんからの携帯で、まどか先輩に呼び出されたかと思いきや、そこには沙紀と、なつき先輩もいた。


「え…………もしかして私、生きて帰れない感じですか……?って、沙紀ちゃん、何やってんの?」


 目の前には何故かぐったりとした様子の沙紀。


「あおちゃんが来るまで胸揉まれるゲームやってた………」

「そりゃご苦労」


 ごめん、結構ゆっくり来ちゃった。


 さて、私はなぜ、呼び出されたのだろうか。


 二人とも部活の先輩なのだから、部活関係の事だと思うのだが、特に何かをやってしまった記憶は無い。


「ええと、私に何か用ですか?」

「うん、ごめんね、急に呼び出して。それにそんなに固くならなくていいよ。説教する訳じゃないし」


 まどか先輩はそう言って優しく話かけてくれる。


 金髪に染めていたりと、怖い印象を受けがちだが、部活でも、まどか先輩は優しいと同級生からも人気だ。


「実はね、一ノ瀬さんに聞きたいことがあるの?」


 そう言うのはなつき先輩。


 何か直接かかわりがあるわけではないけれど、私の先輩をたぶらかすなんて許せない………。


 とりあえず、敵意むき出していこう。


「がるるるるるる」

「ええと………私何かしたかな………」


 しかし、沙紀と二人の先輩にかかわりがあったなんて驚きだ。


 先は内気な性格なので、バスケ部でも、数人の人としか話すことは無い。


 そんな沙紀が先輩とだなんて、どういった関係なのだろうか。


「率直に聞くけどね、律と付き合ってないって本当?」


 ……………ん?なんでいきなり先輩の話がでてきたんだ?


 それに付き合ってないって、聞かれたってことは、今まで付き合っているって思われていたってこと?


 でも、付き合っているフリをしているのは沙紀に対してだけだから、先輩二人は私と先輩があまりにもラブラブすぎて付き合っているって勘違いしたってこと⁉


「ど、どうしてそんなことを……?まさか、先輩が言ったんですか?」


 この場合、この場には沙紀もいるので、一応付き合っているという設定で通すことにしたいが、先輩がなつき先輩とまどか先輩に、「付き合っていない」と言ってしまい、沙紀と先輩二人で辻妻が合わなくなっているのかもしれない。


 ここはいったん、情報を探りながら答えるとしよう。


 すると口を開いたのはまどか先輩。


「うん。この前ね、律くんと二人きりでいた時に、なんかやけにベタベタ触ってくるなーって思って、『一ノ瀬さんと付き合ってるんじゃないの?』って聞いたら、律くん私の服を脱がせながら、『あんなちびっ子に興味は無い。そもそも付き合ってないし、遊びだよ。まどかの方がずっと好きだ』って、言われたんだよね」


「先輩!どういうことですか!!許せません!付き合ってるふりしてくれる約束だったのに………………そんあぁぁぁぁ‼せんぱぁい、私を捨てないでぇ………」


 まさか先輩がそんなにも優柔不断だったなんて……知っていたけれども。


 てゆうか私はちびじゃないもん!クラスで私より小さい子いるもん!


「まぁ、嘘だけど」

「………え?」


 まどか先輩………今嘘って………


「さっきの話は嘘だよ?……ふーん。付き合ってるふりしてたんだぁ」


 目の前には、にやにや笑うまどか先輩。


「か、かまかけられたぁぁぁぁぁ!」


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