前髪ちゃんとおっぱい
「ねーねー律くん、パン奢ってよ」
四限目の授業が終わるなり、一限から四限まで爆睡を決め込んでいたおれに声をかけてくる女子生徒。
椿 まどかだ。
だいぶ久しぶりの登場になるので説明すると、女バスのレギュラーでなつきの親友。
見た目は可愛らしい顔立ちで、緩くパーマの当たった亜麻色に染めている髪(もちろん校則違反)が印象的で、前髪を常に上げておでこ全開だ。
性格は見た目通り緩い感じで、ノリが軽い。男子にも結構持てるがガードが意外と固く、彼氏のうわさもない。
「はぁ、お前いつも弁当だろ」
「今日早弁しちゃって。えへへ」
なるほど。
「ほらほら、女子をあんな戦地に行かせるつもり?私お腹すいたー」
そう言って急かすまどか。
机に座って足をブランブランさせているが、ぎりぎりスカートの中が見えそうで見えない。これが女子高生バリアか。
確かに購買はまるで戦地。
今もこうしているうちに良いパンが取られてしまうかもしれない。
「わかったよ。テキトーでいいな?」
どうせ口答えしたって無駄なので承諾する。
「わーい、ありがとー。お礼にあとでおっぱいを揉ませてあげよう」
「よし今すぐ買ってくるから待ってろ」
「…………自分で言ってて悲しくならない?」
「うっせぇ」
「ほい、チョココロネとメロンパン」
「ほいほいありがとー。太りそうなチョイスですなー」
購買から帰ってパンをまどかに渡す。
「ごちになります。」
そう言ってご機嫌そうにチョココロネにありつくまどか。
チョココロネ食べてるだけなのになぜかかわいいんだよな。
「そうだお礼。おっぱい!」
おいこら、教室でおっぱいとか大声で言うんじゃないよ。
胸突き出すな、ボタンちゃんと閉めろ。このくそビッチが。
蓮と颯太なんてこっちガン見してるよ………めんどくせぇ。
「じゃあ、遠慮なく」
「えっ!?ほんとに!?」
まぁ、周りからの視線はさておき、健全な男子高校生ですからね。
おっぱい揉むチャンスは逃すわけにはいかないおっぱい。
「そんじゃ、いただきます?」
「め、めしあがれ………」
まどかは首まで真っ赤にしている。
まどか表情から察するに多分胸を揉ませてくれる話は冗談のつもりだったのだろう。
しかし、今頃冗談とは言えず、困惑しているようだ。
本来ならやめるべきかもしれない。
でもよ、俺は男子高校生だぜ?
こんなところで引くわけないぜおっぱい。
いざ、参るッ!
むにぃぃぃぃぃぃぃぃ。
…………………………………………………あざっす!!
鷲掴みました。両手で。
まず感じるのは固いブラの感触。
しかしその奥にあるのは柔らかなふくらみで、ブラで覆われていない部分、つまり薄い夏服一枚しか間にあるものがない場所、右親指が触れているところに全神経を集中する。
指が………沈みやがるっ!
なんておっぱいなんだ………これはおっぱいレポートを提出するしか………。
「顔突っ込みたい。」
俺の口から出た感想はそれだった。
だってこいつのおっぱい柔らかすぎるんだもん。
ぎゅってされたいなぁ。
「あの………そろそろ………」
だいぶ小さい声だと思ったら、まどかの声だった。
涙目にして、恥ずかしそうに言ってくる。
「ごめん、あともう少し」
「そんなぁ……」
まどかの表情もだいぶ恥ずかしそうだ。
でももう少しこの感触を堪能したい。
俺は真剣におっぱいレポートについて考えている。
もはやこのカオスな状況に誰も突っ込めないと思っていたが、
「何やってんの………………二人とも」
山本なつきの乱入で、俺のおっぱいもみもみタイムは終了した。
しばらく同級生コンビのお話が続きます
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