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後輩ティータイム  作者: ゆめ
第1章 先輩くんは振り回される
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後輩ちゃんと水着

「やっぱ中は涼しいですね。」


 現在、お昼の約束通り、あおと水着を買いに大型ショッピングモールに来ている。


 部活が終わり、時刻は19時。


 夏も本番に近づいているという事で、外はまだ明るい。


 さすがにこんな時間まであおが返ってこないと親御さんに心配されると思うので、あおにはちゃんと母親に連絡を取ってもらった。


「早速買いに行くか。」


「そうですね。確かこっちです。」


 そう言ってあおが先導してくれる。


「おお!」


 思わず声が漏れる。


 やってきたのは水着売り場。しかしただの水着売り場ではない。


 女物しかないのだ。


 ふつうの男ならこんなところに入店すれば周りから白い目で見られること間違いなしだが、俺は違う。


 あおがいることによって。あたかも彼女の買い物に付き合っているという彼氏的な目で見られる。


 いざ、水着パラダイスへ。




「何色がいいですかね……………。」


「あぁ……。」


 前を歩くあおの言葉に、なにか良い水着は無いかと探す。


 ちなみにさっきより元気がないのは、ただ水着が飾ってあるだけでは何の色気もない事に気が付いたからだ。


「あっ、」

 ふと目線が止まる。

そこにあったのは水色のビキニ。


 白のふりふりが付いていて、可愛らしい水着だ。


 何となく、あおに似合いそうだなと思った。


「それがいいんですか?」


 俺が止まったことに気づいたのか、あおに声をかけられる。


「あ、うん。似合うかなって。」


「そうですか…………。」


 俺がそう言うとあおは少し顔を赤く染める。


「でもちょっと恥ずかしいかもです。ビキニ初挑戦なので。」


「そうなのか。いいぞ、別に。無理に俺のリクエストにこたえなくても。」


「い、いえ。全然です!試着しますね。」


 そう言ってサイズを選び試着室のほうへ早歩きで去る。


 あおよ、俺は水着に書かれていた「80〜85」の文字を見逃さなかったぞ。





「おお!」


 試着室のカーテンが開けられ、出てきたあおに思わず見とれてしまう。


 水色はあおの白い肌によく似合ってるし、白いふりふりも子供っぽ過ぎず可愛くていい感じだ。


 あとスタイルが良い。特に腰。


「めっちゃ可愛い。似合ってる。」


 素直な感想を口にする。


「あ、ありがとうございます……。」


 そう言ってあおはカーテンをシャッと閉める。


 そこからひょっこりと顔を出して、

「じゃあ、これ。買いますね。」


 顔を真っ赤にしてそういうあおは、めちゃくちゃ可愛かった。



「あ、あお。ちょっとこれも着てみてくれ。」


 そう言ってとある水着を手に取る。


「はーい。」


 そう言ってカーテンの隙間から手が伸びてくる。


 その手に水着を手渡して五分後。


 今まで全く物音がしなかった試着室のカーテンが開かれる。


「ちょっと………………先輩、これなんですかっ!」

「えっろ。」

「もー!」


 あおが身にまとっていたのは、「もうこれほぼ紐だろ」というツッコミがしたくなるような黒のマイクロビキニだった。



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