後輩ちゃんは学校のアイドル
「先輩今日遅かったですね」
買いたてのミルクティーにストローを差し込みながら、あおは言う。
「あぁ、鈴木に呼び出されてた。課題出してなくってさ。」
「えぇ、鈴木先生女子にはめちゃくちゃ優しいですよ。」
「あーあいつセクハラしまくりだからな。」
先生の悪口を言いながら俺ミルクティーを購入し、ストローを刺す。
「そーだ先輩!私また告られたんですよ!すごくないですか?もう3人目ですよ!」
突然ムカつくことを元気に言い出すあお。
そう、あおはモテるのだ。
顔は美人というよりはかわいい。
大きな目に、小さな鼻と口。
真っ白な肌。
艶やかな黒髪をポニーテールに結っていて、動くたびにいちいち髪がぴょんぴょん揺れる。
身長は155センチ程度、細身で華奢な身体という表現がよく似合うが、出るところはしっかり出て、引っ込むところはしっかり引っ込むといった、ついこの前まで中学生だったとは思えないプロポーションだ。
動き回れはシャンプーとシーブリーズのいい匂いがするし、性格も明るくて話しかけやすい。
毎日素人ながらもバスケットボール部を頑張っている姿に、惚れてしまう男がいるのも納得だ。
漫画とかにいるヒロインを手が届かない女神だとするなら、蒼は学校に1人はいそうなアイドルだ。
「何でこんなちんちくりんがモテるのやら…。」
皮肉を込めて小さな声で言ってやる。
「もー!ちんちくりんじゃないっていつも言ってるじゃないですか!」
そう言って元気に反応してくる姿はたしかにかわいい。
「あーもう今日お前うるさすぎ。なんかいいことあったの?」
今日はいつにも増して蒼の機嫌がいいので、たずねてみる。
するとあおは少し考えて、
「んー、あー、そうですね。…先輩に会えたから?」
あぁ。たしかにこいつモテるわ。あざといけど。
こんばんは。
引き続き頑張って行きたいと思います。
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