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後輩ティータイム  作者: ゆめ
第1章 先輩くんは振り回される
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先輩くんの先輩くん

「おい、てめぇが何しに来てるんだよ。」


 ちょうど試合が終わったタイミングだった。


 後ろから声がして振り向く。


 声の主は笹山大樹。

 男子バスケ部主将、体もでかく、プレーもうまい。男バスのボス的存在だ。


 他にも後ろに三年生バスケ部員が数人。全員敵意むき出しの視線だった。


 よりもよって、一番面倒な人に見つかってしまった。


 午後一時から開始される練習のために来たのだろう。


「すいません。すぐに居なくなります。」


 そう短く告げてその場から離れようとする。


「おい、」


 呼び止められて、歩みを止める。


 しかし、目は合わせない。視線はずっと下を向いたままだ。


「ここはもうお前の居場所じゃねんだよ。二度と来るんじゃねぇ。」


「だから分かってますって……ぐっ!!」


 その言葉を言い切ったと思いきや、腹に激痛が走る。


笹山のパンチがみぞおちに深く食い込み、あまりの痛みにむせてうずくまる。


「あーらま、痛そう。っ!!」


 今度は背中に痛みが走る。


 別の三年生が再び殴りかかってくる。


絶え間ない攻撃に全く反撃できない。


 ここは体育館の小入り口、勿論一通りが少なく、暴力を振るおうとも、誰も見て居ない。


 しばらくして、一通り全員が殴り終えれば、気が悪そうに笹山達は部室のほうへ歩いていった。


別に笹山に見つかる度にボコられている訳では無い、しかし、俺がバスケ部の体育館に現れる度にこうして殴られる。


それだけ俺がバスケ部に関わることが許されていないという事だ。


 結局なすすべなくボコボコに殴られた俺は、口に鉄の味を感じながらふらふらと帰った。

 


これからどんどん律くんの過去が明らかになっていきますよ

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