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騒動

今回は【天使】のターン。

 今日も今日とて、目覚ましが俺を夢から引き上げる。

 起き上がる度に期待することであるが、やはり男へは戻れない。今日のバージョンは【天使】みたいだ。


「曜日ごとに決まってるわけじゃないんですね」


 この前は月曜日から順番に、【巨人】、白ロリ、【天使】、【人狼】、【死神】、【械姫】、翠のじゃであったからてっきり順番に変身していくものだと思っていたが、ランダム変身なのだろうか?それなら元の姿を含めてくれてもいいと俺は思うんだが。

 考えことをしながらも、何気なくテレビをつけてみる。

 朝のニュース番組は、昨日から変わらず異能についてばかりだ。政府からある程度情報が出たとはいえ、それでもまだまだ多いとはいえない。不審船の事件も合わせて、出演者達は喧々囂々の勢いで討論しあっている。異能者にインタビューと言う名目で水色の髪の毛をした青年が映像に写っているが、その言葉を聞くたびに舌の上で苦味が這いまわる。異能者じゃなくて、髪を染めただけの人間だな。

 まあ、本物にインタビューなんてことは当分無理だろう。

 なにせ異能者にとって全国放送なんてメリットどころかデメリットしかない。顔がばれた場合買い物すら拒絶されかねないし、テレビに出ても見世物扱いしかされないだろうからな。

 てきぱきと食パンを焼いては食べ、焼いては食べを繰り返す。

 朝の時間は貴重、ぼうっとしている暇は無い。何もつけずに食べるのは少しきついが、今は空腹の苦痛をおさめるのが先だ。

 しかし、俺の予想では今日はロリのはずだったので食料がない。こんなことならカレー屋のついでに買い物でもしておくべきだった。


「走れば間に合いますかね?」


 時間はいつもどおりなので少し怪しいが、【天使】の状態なら息を切らすことなく学校まで駆け足も大丈夫だろう。どこかで食料を補充して、学校で食べることにしよう。


「どうせなら、駅前のパン屋でもいきましょうか」


 どうせ食べるなら美味いパンだ。

 カバンを持ち上げ玄関を開ける。今日は雲ひとつ無い晴天である。

 

          *

 

「どっちいった?」「多分向こうだ、いくぞ」


 数十分後、俺の心は曇り空になった。


 俺が思うより人の動きと言うものは激しく、早いものであった。

 たぶん昨日の市役所の話から嗅ぎつけたのであろう、地方新聞やマイナー雑誌の記者が本物を取材しようとここに押しかけてきた。

 それだけなら、きっと俺は今の状態にはなってなかった。身長もそこまで高くないし、髪の毛の色だってぜんぜん違う。

 不幸なのは4つの条件が重なってしまったこと。

 一つは欲張って駅前のパン屋に行ってしまったこと。

 一つは空にかかった虹に気をとられてうっかり目を開いてしまったこと。

 一つが丁度その時記者達が駅から出てきてしまったこと。

 そして最後に記者の一人が俺が、【天使】が起こした事件を知っていたことだ。舌の上の苦味に気がついたときは遅かった。

 俺の目の異質さと、以前起こした事件から彼らの中で俺と異能者が結びついてしまった。

 記者は俺を異能者と断定して群れを成して詰め寄り、俺はそれから逃亡。結果として「ドキッ!大学鬼ごっこ。終りはないよ」が始まってしまった。

 というか奴ら、普通に大学内でも入ってきたな。不法侵入じゃねえのか?


「いたぞ!あそこだ!」


「あ、ばれた」


 ちなみに今の俺の居場所は屋上。この体なら全力で階段をダッシュしても息切れ一つ無い、流石だぜ。

 耳を澄ませればドタドタと足音が上へ登ってくるのが聞こえる。多分逃げられないようにエレベーターも見張られてるだろう。

 八方ふさがり…というわけではない。もう一つ逃げ道はある。

 屋上の端まで歩きコンクリの出っ張り部分に右足のうらをつけて地面にしゃがみこみ指だけで腕立て伏せをするように体を支える。そう、いわゆるクラウチングスタート。

 息を鎮め、静かにその瞬間を待つ。

 足音が徐々に大きくなり、屋上のドアが開いた瞬間俺は駆け出した。

 初めて出した全力。自転車に乗っているかと思うぐらい速く風景が流れていくが恐怖はない。


「あ、まて!」


 記者の制止の声も振り切って、俺は屋上の端に脚をかけ―――飛んだ。


「ああああああああああああッ!!」


 風をきる音と記者の悲鳴が聞こえる。

 重力にとらわれない浮遊感は気持ちよいが、何時までもそれに浸っているわけにはいかない。空中で一回転し、俺は隣の建物の屋上へ着地する。着地後も体がぶれることなくきちんと腕をあげてY字着陸。自分に10点をあげてやりたいね。


「それでは皆さん、さようなら」


 口を大きく開け目をまんまるにしている記者たちを後にして、俺は階段を下りる。

 記者の怒号が聞こえたのは、きっかり一分後であった。


          *


 その後も大学構内で鬼ごっこを続いた。

 記者達がギリギリ追いつけるスピードで走り、挟み撃ちしようと前から来たら壁を蹴って飛び越えたり漫画で見たステップを試して脇を抜けてみたりと意外にも楽しかった。記者達は息が切れて苦しそうだったけど。

 だが、三十分ぐらい遊んでいたら流石に騒ぎを見かねた学生に通報され記者たちは警察の御用となった。当然っちゃ当然だけど少しだけ残念の気分。

 最後まで記者はなにやら騒いでいたが、警官の慣れた対応で次々にパトカーに押し込められて連行されていく。


「まるで出荷みたいですね」


 BGMでドナドナをかけてやりたくなるが、警官がいる中安易に姿を見せるなんて愚行はできない。もしばれたら、異能者登録のために一緒に連行されるかもしれないからな。

 とりあえずハンカチを振って記者たちを煽って……見送っておく。パトカーの中から俺に指を向けて騒いでいるようだが警官が両側から押さえつけて強制的に黙らされていた。しばらく豚箱で頑張ってね。


「出荷よーって感じだな」


「そんなーってね」


「おや、二人ともいたので?」


 いつの間にかいつもの二人が後ろへ立っていた。この体、悪意には本当に敏感に反応できるけどそれ以外は結構鈍いのな。


「大学で何事かと思ったけどな。よくよく聞いたら、金髪美女で巨乳でずっと記者と追いかけっこしてるなんてお前ぐらいしか思いつかなかったからな。で、なんとなく想像はつくけどなにがあったんだ?」


「昨日、異能者登録をしたことがどこからか漏れたようで、駅で偶然にも出会ってしまったのですよ。しかもうっかり目も見られてしまって……本当に困った方達です」


「そのわりには楽しんでた気がするんですがそれは」 


「否定はいたしませんよ」


「悪女だ……」


 ひどいことをいう。俺だって考えなしで走っていたわけではない。どのくらいのスピードで走り続ければ記者たちの心が折れずについてこられるかと逐一調整して……ってかなりあれだったわ。悪女だわ。


「今日も遅いなと思ったらこんなことになってたわけね」


「そういえばまだ講義の時間では?」


「教授が緊急の用事で外出中ってことで自習。多少騒がしくもやってたら変な騒ぎが聞こえて出てきたってわけ」


「なるほど。それは悪いことをしましたかね?」


「うんや、どうせ皆しゃべくっててまじめな奴は皆図書館行ってたし大丈夫っしょ。それで―――」


「おい神野!」


 伊勢の言葉をさえぎったのは、がっちりした体格の坊主の男。誰だこいつ。


「あれ?先輩?どうしたんですか?」


 伊勢のサークルの先輩だったようだ。それにしてもなんで急に話しかけて……と思ったが、ついさっきまで騒ぎを起こしていた美女に知り合いが普通に談話してたらそりゃ気になるか。

 それが心配か嫉妬かはわからないけど。


「どうしたもこうもねえよ。お前あの金髪美女と知り合いなのか?」


「え、いやまあそうですけど」


「紹介してくれ」


「いや、そう言われましても……」


「いいじゃねえか、減るもんじゃねえしただの知り合いなんだろ?」


「えっと……」


 どうすればいいかと伊勢が目で訴えてくる。

 確かに伊勢にしても困るか、本当のことをいったほうがいいのか誤魔化したほうがいいのか。

 下手に答えられても面倒か……。


「どうかしましたか?」


 先手必勝とこちらから声をかけると、坊主がこちらを見ると同時に舌に辛味が混じった苦味がはしる。

 こいつ下心しかねえじゃねえか。


「伊勢さん、こちらの方は?」


「……ああ、俺んところのサークルの武藤先輩だよ」


「そうですか、『私』はエンジェ=ブリューゲルと申します。どうぞお見知りおきを」 


「……エンジェ?」


 もちろん偽名だけど。由来?勝手に口が動いたとしか言いようが無い。

 適当にゲームキャラの名前で誤魔化そうとした瞬間、また勝手に体が乗っ取られた。というか、今そうとうやばい状況なのに全く焦りが感じないのは何故だろうか?

 なんだろう、もうどうにでもなれ感?いやそれ諦めじゃねえか。

 まあ、そうまずいことにはならないだろう。 


「そ、そうですかエンジェさんですか!俺、武藤吾郎っていいます!」


「武藤さんですか。初対面で失礼かと思いますが、一つお願いできますか?」


「はい!なんでしょうか!」


「その薄汚く濁った瞳でなぶるようにこちらを見るのをやめていただけませんか?」


 瞬間空気が凍った。


 そうだった、俺の意識が残っていても暴走気味の【天使】の状態でこんな露骨な悪意を受けてまずいことにならないはずがないよな。

 武藤という名の坊主頭は俺の言葉が理解できなかったのか呆けたような顔をしていたが、徐々に顔を真っ赤にしていく。

 助けを求めようと横を向いたら、全力で走り去る伊勢と茂の背中が見えた。いや、この状況で一人にしないでくれ。発端は俺だけどさあ。


「てめえ、今何っつったあ!」


「瞳が濁っているだけでなく、耳も詰まっているようですね。お可哀想に。ぜひとも病院へといかれること

をお勧めいたします。腐りきっていても親から貰った体、お大事にされますよう……」


「ちょっと見た目がいいからって調子乗ってんじゃねえぞアマァ!」


 顔を真っ赤にさせた坊主頭が拳を振りかぶり、それを見た周囲の人間が悲鳴をあげる。

 対して俺はひたすら冷静だった。というか、すごい既視感のある光景だ。具体的にいうとファーストフード店で。

 とりあえず慌てず坊主頭の拳をいなす。体は鍛えてるようだけどそれだけ、【天使】の基本スペックに勝つことは不可能だ。こちとら多対一でも圧勝してるからな。


「腐っているのは目と耳でなく頭もでしたか。軽々しく手をあげるなど男の片隅にも置けませんよ?」


「うるせえっ!」


 抑制しようとしても次々と溢れ出る罵倒の数々。そのたびに坊主頭が反応し、俺へと拳を繰り出す。誰か俺を止めて、割とマジで。

 拳を手のひらで逸らし、キックを足の裏を使って止め、タックルはギリギリまで引き付けてかわす。どれだけ喧嘩慣れしてるんだこの体。


「いいかげんに……しろっ!」


 女にいいようにあしらわれ続けるのにイラついたのか、坊主頭は大きく拳を振りかぶる。チャンスだ。


「それでは終りにしましょうか」


 繰り出された拳をかわし手首を掴んで思いっきり引き寄せ―――そのどてっぱらに膝を叩きこむ。

 ドンっとマットを棒で叩きつけたような音と共に坊主頭はぐるりと白目をむき、そのまま前のめりに倒れる。

 誰かゴング鳴らしてゴング。試合終了と、俺の人生終了の。


「暴行、および異能者疑いだ!取り押さえろ!」


「本庁に連絡、応援を呼べ!」


 声のほうを見れば、そこには白と黒の二色でシンプルにデザインされた素敵なパトカーが。そういえば、まだ記者の暴走に対する事情聴取のためにいたの忘れてた。

 パトカーのサイレンを鳴った瞬間にスタート、『第二回、町内鬼ごっこ。負けたら人生終了』の開始です。くそったれが。

 

          *


 流石に車と競争はきついものがあった。

 いくら天使が超人であっても、車相手は分が悪い。更に時間が経てばたつほど増えていく仕様、くそげーすぎる。

 それでも高層ビルや路地を利用することによってなんとか逃げ切ることができた。途中不良グループっぽいのにも出会ったが、目を開けて微笑みながらコンクリに穴を開けたら敬礼をしながら道を開けてくれた。物分りが良くてよろしい。

 だが、逃げ切ったはいいが問題もある。縦横無尽に逃げすぎたせいでかなり家から離れてしまった。

 振り切ったばかりなので来た道を戻るわけにもいかず、屋根を飛んでショートカットは目立ちすぎる。公共交通機関なんて論外だ。

 もう夕食の時間だし、天使の食欲は半端無いので何か買っていかなければいけないが、今の状況で店に入るのは中々勇気がいる。指名手配までとはいかないけど、逃亡中の容疑者がいるってことぐらいは連絡いってるだろう。店入ったら即通報なんて、どこかの万引き犯じゃないんだから。

 まあ今考えるべきはいかに家までたどり着くかか。


「さて、どうやって帰りましょうか」


「お困りですか?お嬢さん」


 ぽつりと呟いた独り言に、思わぬ返答が来た。

 声の主へ顔を向けると、そこにいたのは安っぽいジャケットを羽織った少しくたびれた感じの三十歳ぐらいの男。とりあえず知り合いではなさそうだ。


「ええ、少し遠出しすぎてしまったようで……帰るのが面倒なのですよ」


「それは大変だ。この時間に女性が一人とは少々危険、お送りしましょう」


 舌に苦味は感じない。よって今の言葉に悪意は無く、純粋な善意の提案。

 しかし、その善意を受け取るにはあるものが明確に阻んでいた。


「それなら、一つよろしいですか」


「ええ、何か?」


「あなたの影は、少々ヤンチャが過ぎますよ」


 背後から迫りくる鉄パイプを視線を向けることなく掴み取り握りつぶす。鉄でも存外脆いものだ。


「ばれてしまいましたか」


「日があるうちはやめたほうがよかったですね」


 悪びれた様子も無い男の足元には、煙のような何かがゆらゆらと揺れていた。

 そう、それは『影』。男の影は平面どころか浮かび上がるように、明らかに異常な形で蠢いていた。

 この現実では決してありえない『異常』……つまり、この男は―――


「―――異能者ということでよろしいですか?」


「はい、政府直属……じゃありませんでした。警視庁所属異能対策課の影橋と言います。短い間となります

が、どうぞお見知りおきを」


「……気になっていたんですが、いくらなんでも対応が早過ぎはしませんか?異能が発現してまだ一週間ほどしかたっていませんよ?」


 正確には一週間と二日。だがどちらにしても早過ぎる。

 偏見というわけではないが、今の政府にそんな対応力があるとは思えない。


「そこらへんはまだ発表できませんので。さて、洒落た喫茶店……は無理ですね。拘置所へ同行願えませんか?まあ任意ではなく、強制となりますが」


「申し訳ありませんがお断りさせてもらいます」


「何故、とお聞きしても?」


「少々事情があるとしか」


「まあ、そうですかと帰るわけには行きませんので」


 男の影が沸き立つ。

 地面や壁を侵食するように影が拡大し、その中からは真っ黒な人型が現れる。

 髪も無く顔も無く、個性も何もない人型。しかしその手に握られた刃が明確な殺意を示す。


「ご存知かはわかりませんがこの近くで凶悪事件が発生していましてね、そのため課の中で一番腕が立つ私が派遣されたんです。つまり―――力を手に入れて自惚れてる異能者程度なら軽く捻れると言うことです。あなたの異能は身体強化系でしょうが、この人型は一応訓練された人間の数倍強いです。傷をつくりたくなければ、早めに降参してもらえるとありがたいのですが……どうでしょうか?」


「お互いの主張は平行線―――なら、あなたは私の『敵』ですね」


 宣言した瞬間、世界が変わった。

 視界のすべての色が消えうせ、モノクロの世界に『敵』だけが色をもって立つ。耳障りな騒音が消えうせ、しんと耳に痛い世界の中『敵』の発する音だけが頭に響き渡る。不要な雑音が消えうせ、思考の全てが目の前の『敵』のためのものへと改変される。

 さて、初めての異能者との戦闘だ。相手の異能は影を操っているってことぐらいしかわからない、しかも自分の異能すらも正確に把握できていない状況。救いは相手も自分のことを知っていないということぐらい。

 どこまでできるかと、思いっきり踏み込んで


「そういえば言い忘れてましたが、私が評価された項目は」


 ―――後頭部から、凄まじい衝撃が貫いた。


 改変された全てが元のものへと戻り、脳が揺さぶられたことで思考を一気に沈静化してしまう。


「あくまで戦闘力ではなく制圧力でして。一般人なら頭を狙うのは厳罰行為ですけど、身体強化系なら大丈夫でしょう」


 揺らぐ視界の中、見えたのは銃を構える人型。どうやら後頭部をゴム弾か何かで撃たれた様だ。異能戦で銃とか、風情がないなちくしょう。

 どんどん視界が暗くなり、音が薄れていく。思考が鈍り、雑音に満たされていく。

 ああくそ、異能なんてよくわからないものに頼るんじゃなかった。特別な力を手に入れたことによる完全なうぬぼれ、自業自得か。ははは。


『―――汝の罪を告解せよ』


 後悔しながら気を失う中、天使の微笑が見えた気がした。


          * 


「……っは!」


 猛烈な痛みを感じ、飛び起きる。気を失っていたはずなのに息は苦しく、寝汗が気持ち悪い。


「こ、こは……」


 息を整えて辺りを見渡すとそこは自分の部屋の中。

 ベッドの脇には蹴落とした掛け布団が転がっており、カーテンの隙間から太陽の光が零れ落ちていた。

 体も【天使】ではなく【人狼】で、頭を触っても怪我なんて無い。


「ゆ、め?」


 それにしては随分と生々しい夢だ。

 記者に追いかけられて、大学で騒動を起こして、警察から逃げて、影を操る能力者に不意打ちを受けて、目の前が真っ暗になって……駄目だ、そこから記憶がない。気を失っていたので当然と言えば当然かもしれないが。

 スマホを見れば日付は次の日に変わっており、時刻はいつもの起床時間。


「夢、だったんすかねえ……」


 よくわからないが、拘束もされてないということは昨日の出来事は夢であったのだろう。実際に戦っていて気絶したなら、自分の部屋で暢気に寝ているわけがない。


「いっつ……!」


 ベッドに手をかけて起き上がろうとしたところ、手から鋭い痛みが走る。

 また関節が痛んでるのかなと目を向ければ、手の甲の部分に擦り傷のようなものができていた。


「なにかにひっかけたんっすかねえ」


 不思議に思いながら応急処置として絆創膏を二つほど貼っておく。これで水にも染みない。


「さて、大学いくっすか」



 カーテンから零れる光の中、白い羽が舞っているような気がした。


天使ひざは超威力。天使アイは嘘見抜く。


ストックもそろそろ無くなって来た今日このころ


感想など頂けたらありがたいです。とってもありがたいです。


変身バリエーション

・【巨人】

・白ロリ

・【天使】←

・【人狼】

・【死神】

・【械姫】

・翠のじゃ

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