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詩集 「chanteuse」  作者: 月見里 星維
21/21

段の下

一本の糸が張りつめた

真っ暗な世界のなか みんなと

手を固く握りあって

大きくなる音楽に耳を澄ませ

板の上に出て 瞳を閉じて

遠い音楽に別れを告げ

次に光が射せば ほら

一瞬で違う世界


辛かったことも 楽しいことも

全部「想い出」と言える日が来て

僕らは初めて思い知る

「さようなら」がこんなにも切ないなんて

また会えるって分かっているのだけれど

どうしてか 涙止まらないんだよね


張りつめた糸を感じて

ざわざわ声のなか みんなへ

暗い客席にまぎれこんで

祈りとともに エールを送る


哀しかったことも 嬉しいことも

全部「過去」だって言える日が来て

僕らは初めて思い知る

「ありがとう」がこんなにも苦しいなんて

笑いあって見送りたいのだけれど

どうしてか 泣き笑いなんだよね


段の下からは 何も見えない

だけどずっと感じていた

あなたとともに その世界にいることを


辛かったことも 嬉しいことも

全部「想い出」と笑う日が来て

僕らはまた気づかされる

「別れの日」がこんなにも近いなんて

笑顔で送り出したいのだけれど

どうしてか 涙止まらないんだよね

演劇の詩です。

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