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詩集 「chanteuse」  作者: 月見里 星維
20/21

スコール

突然降り出した強い雨に

慌てて走り出す人を尻目に

次々に道に咲く 色とりどりの傘の花


やっぱり天気予報当たったわ と呟く

テラス席の有閑マダム

その横で僕は自転車を止め

どうしようか と途方に暮れた


空を見上げれば灰色で

さっきまでの空色あおはどこにもなく

どんどん降り落ちる雨粒が

コンクリート色を黒く染めた


さっきよりは弱い雨 思案に暮れ

臆病者になりたくない僕

自転車をまたいで覚悟を決めて

漕ぎ出す うす灰色の空の下へ


容赦なく頬を打ち付ける

向かい風と突き刺さる雨

赤信号で一時停止

懐かしい声に僕の名前呼ばれた


久しぶりだねと笑う君は

そうだねと返す僕の心を

あの頃の切ない気持ちに

一瞬で巻き戻してしまったんだ


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