不機嫌な相方
少し増えましたかもです
倒れていく男が一瞬、ニヤリと笑った、気がした。
次にはもう、私のHPは消し飛んでいた。
あのヤロウ、勘がいいのか?
あれを避けやがった。
まぁ、いい。
「殺す事に変わりはない」
ライフルの二脚を地面にたて、撃つ。
当然、命中。
故意でないかぎり、命中率はほぼ100%だからな。
【congratulation!】
「第一目標、クリア」
「あの魔法はおまえか、ユウ!」
「あぁ。他に誰もいないだろ」
「なぜ邪魔をした!私一人でも勝てた!」
「いや、それは無理だ。」
「なぜ決め付ける!」
「あいつはJPNランク2位だ、多分ジリ貧で負けた」
「そんなことはっ!」
「それに、お前の目標はあいつに勝つことじゃないだろ」
「なら真剣勝負を邪魔していいのか!」
「おいおい、勘違いするな。お前の目標はなんだ?」
「それはもちろん優勝に決まってるだろう!」
「そうだ。なら、手段を選ぶな。別にルール違反をしたわけじゃない。目的と手段をはき違えるな」
「それはっ……そうだが、しかし!……いや、今はいい。次は出来るだけ私に任せてくれ」
「おまえが勝てるなら」
「あぁ。それでかまわない。頼んだ」
「わかった。それと、邪魔して悪かった」
「いや、こちらも怒鳴り散らして悪かった」
「あぁ。耳が痛い」
そうやって、耳を押さえてしかめ面をするユウ。
調子者が。
しかし、安心している自分がいることにヘイルは気付いていなかった。