決着
次回で大会は
うん
大会は終わり
お互いに、下がる。
投げられた投剣を身を捻って躱しながら指示を出す。
「ヘイル!マーツのところに行って!!」
着地、せずに下に鎌を突き出す。
石柄に足を乗せ、跳躍。
追撃してくる追尾投剣を【妖刀:喰肉】で払う。
そして、光剣の電源を入れる。
「邪魔だぁ!!」
突如、僕のいる方向とは見当違いの方向に投槍を投げる。
そこにいる、いや、いたのは
騎士が二人、だった。
「「は?」」
思考が止まる。
しかし、体は動く。
光剣を正眼に構え、妖刀を逆手に持ち直す。
妖刀を鞘に収め、近付く。
逆手に握ったまま。
そして、激突。
光剣のバッテリーを的確に短剣で斬られる。
逆手、添い手無の居合いを放つ。
【刀】スキルの【幻居合い:流】である。
しかし、彼女の左手には、いつの間にか二本の投剣が指の間に、短剣が逆手に握られていた。
居合いを流され、投剣が打ち出される。
身を捻り、踏ん張り、業を出す。
【刀】スキル最上位、【半月】
柄尻を向けた状態から穿つ突き技。
それも、届かない。
【短剣】スキルの【舞柳納苦】により後ろに回られた。
光剣を持つ手を必死に動かす。
【刀】スキル最下位技【柄殴り】
しかし、彼女の短剣の方が早い。
諦めた。
使わないで終わりたかったが。
背中に短剣の感触。
HPが減っていく。
そして、一割を切った瞬間、呟く。
「『移し鏡』」
勝敗は、決した。




