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Grauen Welt  作者: 桜忠丸
32/63

戦乙女心

作者は淋しがりなので感想をお願いします


……何故か。

あくまでも何故か、だが苛立っていた。

「ヘイル?どうしたの?」

「……ん?スマン、聞いてなかった。なんだ?」

「どうしたの、って聞いたの」

アークにまで心配される始末か。

薄く自嘲の笑みが頬に浮かぶ。

しかし、理由が全くわからないのだから何も言えないのだ。

「ついたよ、ヘイル、アークさん」

どうやら古代武器があるところにはガーディアンがいないようだ。

「正直、強くはないから特攻して一気に決めよう」

「陣営はどうする?」

普通に話せる。

大丈夫、気付かれない。

「あぁ。前回のような感じで行こう。僕とマーツが前衛、アークさんが後衛、ヘイルが遊撃だな」

「わかった」

今は戦いに集中しなくては。


詰まる所、RUIとの関係が見えずに、嫉妬を妬いていたことにヘイルは気付けなかった。


ヘイルが多少心配だが、まぁベストコンディションだろう。

扉が閉まる。


「一気に行くぞ!」


割愛



弱かった。

とてつもなく弱かった。

武器は強いのに……。

「今日は落ちようぜ?そんで明日にでもRUIに会いにいこう」

マーツの提案にのる。

「そうだな。ヘイルとアークさんもついてきてくれる?」

「構わないが、そもそもRUIとは誰なんだ?」




どうしても気になったのがそこだ。

「あぁ……。明日でいいか?」

「できれば今日がいい」

あぁっ。

これじゃ嫌われる。

って、何考えているんだ!

頭を小さく振る。

「うーん…。僕も早く落ちたいんだけどな…」

幸い気付かなかったようだ。




「うーん…。僕も早く落ちたいんだけどな…」

そういった瞬間、ヘイルはいきなりウィンドウを開いた。

そして……。


ピコン!


軽やかな電子音と共に何かが送られてきた。

これは?


「その番号に電話して教えてくれ」

「はいっ!?」

声裏返ったよ!?

びっくりしたよ!?

「ちょっ、ヘイルちゃん!?何やってんの?」

ほら、マーツも焦ってる。

「何って、連絡先を教えただけだが?」

「あのね、ヘイルちゃん。こっちでリアルの情報を教えるのはマナー違反だし、何よりリアルアタックされるよ?」

「それは大丈夫だろう」

「そりゃまたどうして?」

「リアルなら普通の男には勝てる」

「なるほど。なんかやってんのか」

「まぁな」

そう言って胸を張るヘイル。

どうなのよ、それ。

まぁ……

「じゃあ、ありがたく受け取るよ」

そうして、騒がしく、そして慌しく落ちていった。



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