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Grauen Welt  作者: 桜忠丸
19/63

オカイモノ


その後、歩くこと3時間。

街に着いた。

「ちょうどいいから何か補給したいものあったら買ってこよう。一時間後に反対側の門の前で待ち合わせな」

「りょーかい。行こうぜ、アークちゃん」

「うん!」


さっきまで不満だらだらのやる気無しだったのに…。

現金なやつらだ。

見ればユウも苦笑してる。

「ユウは何か買うのか?」

「えっと………。弾薬とあとは魔法武器かな」

「ユウは魔法も使えるのか?」

「話しながら店に行かないと時間ないぞ。ヘイルは何も買わないのか?」

「いや、私は砥石と……。そうだな、ポイントもあまり使いたくないから砥石だけにするよ」

「そうか。んじゃあ行こうか」

いつもは買い物は一人だったが…。

つれがいるのもいいものだな。



さっきから妙にヘイルがそわそわしているのが気になるけど、気に掛ける程じゃないから、と無視を決め込んでいるのだが…。

「浮かれ過ぎじゃないのか?」

「ん?そんなことはないぞ?」



―仕方ない。

徹底的に無視しよう。


い物を終えて、反対側の門に向かう。

まだ時間が20分近く余っている。

どうしたものか…。

「なぁ、知ってるか。今日から新しく神殿を守護するガーディアンが出るらしいぞ」

「聞いたな、その話。なんでも、あの《旧家》の連中も一瞬だったんだろう?」


……はい?

《旧家》が一瞬?

あの、初期からやり続けて最強の名をほしいままにする《旧家》が?

「ヘイル、ここで待ってて」

「あ、あぁ。話を聞くのか?」

もちろん!



「なぁ、その話、詳しく聞かせてくれ。」

【デスズサイス】を取り出しながら近づく。

「はぁ?何で見ず知らずの他人に……。げぇっ!《死神》!?」

「あ、この間のJPN大会を見た人?なら話は簡単だよ。死にたくなかったら話して」

ちょっと脅してみる。

「わ、わかったわかった。は、話すから。話すからそれしまってくれ!」


話はまとめると

『・ガーディアン出現

・アテネの祝福をうけていると即死の可能性が高い

・冥神の洞穴にいるガーディアンはフェンリル』

こんなとこだった。


「ありがとう。参考になったよ。これ、お礼にあげる」

そういって、ポイントを少しばかり譲渡する。

昔からのマナーだ。



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