オカイモノ
その後、歩くこと3時間。
街に着いた。
「ちょうどいいから何か補給したいものあったら買ってこよう。一時間後に反対側の門の前で待ち合わせな」
「りょーかい。行こうぜ、アークちゃん」
「うん!」
さっきまで不満だらだらのやる気無しだったのに…。
現金なやつらだ。
見ればユウも苦笑してる。
「ユウは何か買うのか?」
「えっと………。弾薬とあとは魔法武器かな」
「ユウは魔法も使えるのか?」
「話しながら店に行かないと時間ないぞ。ヘイルは何も買わないのか?」
「いや、私は砥石と……。そうだな、ポイントもあまり使いたくないから砥石だけにするよ」
「そうか。んじゃあ行こうか」
いつもは買い物は一人だったが…。
つれがいるのもいいものだな。
さっきから妙にヘイルがそわそわしているのが気になるけど、気に掛ける程じゃないから、と無視を決め込んでいるのだが…。
「浮かれ過ぎじゃないのか?」
「ん?そんなことはないぞ?」
―仕方ない。
徹底的に無視しよう。
い物を終えて、反対側の門に向かう。
まだ時間が20分近く余っている。
どうしたものか…。
「なぁ、知ってるか。今日から新しく神殿を守護するガーディアンが出るらしいぞ」
「聞いたな、その話。なんでも、あの《旧家》の連中も一瞬だったんだろう?」
……はい?
《旧家》が一瞬?
あの、初期からやり続けて最強の名をほしいままにする《旧家》が?
「ヘイル、ここで待ってて」
「あ、あぁ。話を聞くのか?」
もちろん!
「なぁ、その話、詳しく聞かせてくれ。」
【デスズサイス】を取り出しながら近づく。
「はぁ?何で見ず知らずの他人に……。げぇっ!《死神》!?」
「あ、この間のJPN大会を見た人?なら話は簡単だよ。死にたくなかったら話して」
ちょっと脅してみる。
「わ、わかったわかった。は、話すから。話すからそれしまってくれ!」
話はまとめると
『・ガーディアン出現
・アテネの祝福をうけていると即死の可能性が高い
・冥神の洞穴にいるガーディアンはフェンリル』
こんなとこだった。
「ありがとう。参考になったよ。これ、お礼にあげる」
そういって、ポイントを少しばかり譲渡する。
昔からのマナーだ。




