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Grauen Welt  作者: 桜忠丸
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怒号と決着

ある意味二人はいいコンビ……?


……ったくよぉ。

ホント、イライラするぜ。

「マーツ、下がれ!」

わぁってるよ。

ただ、もうやめだ。

昔みたいに、やってやる。

「ヘイル、下がれ。1人でやる」

「マーツ!?うわっ!」

神様だかなんだか知らないが、関係ねぇな。

叩き潰すだけだ。

あまり人様舐めんなよ?



「いきなり何をするのだ!マー…ツ……?」

雰囲気が、変わった。

今まで以上に張り詰めている。

なんだ?

「マーツ!?先走んなよ、くそ!ヘイル、アークさんを頼む!」

「ユウ!?一体なにがおきたんだ?」

「あの馬鹿がキレたんだよ!」



―あのばか!

「一人で先走んなっての!」

愚痴をこぼしながらも、加勢するために走る。

間に合えよっ!

そう祈りながら水属性魔法を組み立てる。

「源より来たりし水よ!目の前の敵を断ち切れ!」

…さらにもう一つ!

「呼び出されし大蛇よ!水を纏いて敵を戒めよ!」



よけいな真似を。

どうせ、ユウだろ。

「闘気よ!我が右手に集まりて力を与え、一切悉くを破壊せよ!」

殴る。

『!闘神風情が我の神代に傷をつけるか!』

――黙れよ。

「万物一切灰塵と為せ!神をも焼き払う不浄の焔よ!地獄より引き出ださんか!」


―あいつ!

「頭冷やせよ!全てを覆え、魔界の氷よ!今こそ彼の地に顕現せよ!ニブルヘイム!」

先ほどの蛇も凍り、大きな隙が出来たところに、二丁の銃器を乱射しながら近づく。

そして


ばかの頭を銃身で思い切り殴る。

「いてぇ!おい、ユウ!なにしやがんだ!」

「いいから終わらせろ」

「覚えてろよ、この野郎……。闘気よ!万物を破壊せよ!」

その言葉と共に打ち出された拳は凍り漬けのアマテラスを打ち砕いた。




……太陽って凍るっけ?

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