閑話④ 体育祭のやり直し 後編
後編と書いていますが今回で終われませんでした。大変申し訳ありませんでした。
『2年生、3年生両アンカーはクライマックスに突入!デッドヒートしているー!1年生はというと、アンカーまであと1人…!間に合うのかー!?』
雅にバトンが渡った。アップ…というより準備運動は済んだ。あとは撫子に…
「撫子、次走るからコレを預かっといてくれ」
「了解…ってリストバンド外しちゃうの?」
「うん、これを外さないと本気で走れないから。まぁ外してももう1枚付けてるから」
「験担ぎ的な?2枚も重ねてたら暑くないの?」
「全然暑くないし、験担ぎよりも体力づくりかな。ここに置いとくぞ。重いから気をつけろよ〜」
「重いってどういうこと?てか、足にも付けてたんだ。気づかなかった」
『さぁ、1年生のアンカーが位置につい…てない!?本来の立ち位置から200mほど離れたところに立っています!いったいどういうことでしょうか!解説の疚無校長!』
いつから解説いたの?絶対ラストだけだよね?
『ふむ、潔…いや彼はこの学校のルールに気付いたようだ』
『ルール…とは?』
『この学校は一部制限はあるが基本的には自由なんだ。終わりよければすべてよし、ということだ』
「雅!おつかれ!あとは任せろ!」
「イサギ…くん…お願いします…」
バトンは渡された。2年生のアンカーは金髪ツインドリルだが俺にはそんな知り合いはいない。3年生は…春野 菜花の面影があるから姉か何かだろう。かなり脚が長い。体力もありそうだ。
「だけど、負けねぇ!」
『さぁ、1年生、アンカーまで繋いだ!残り1200m!2年生、3年生は既に残り500mを切った!』
「「「イサギくん!頑張れー!」」」
「「「イサギくん!ふぁいと!!」」」
『なんだなんだ!?1年生、ものすごい勢いで距離を縮めていく!』
「イサギっち、ちょーはやっ!なんでリストバンド外しただけであんなになるんだろ…って、コレ!ちょーおっも!!」
「それは言わば愚兄のリミッター。彼奴は常日頃からそれを付けたまま生活しているのだ」
「ゼロっち…そんなに厨二病っぽく言うと後でイサギっちからドヤされるよ?」
「なぬっ…」
何を話しているのかわからんが撫子とゼロが2人で話しているなんて…お兄ちゃん(お義兄ちゃん)、ちょっと感動しちゃうなぁ。
『疚無くん、あっという間に2年生、3年生に追いついた!勝負がわからなくなってきました!』
「っ!?ちょっと速くないかな!?イサギくんは体力ないから終盤大丈夫って言ってたんだけど!」
「こちらも桔梗さんが同じようなことを仰っていたのですが!」
2年生の金髪ツインドリル先輩と3年生の春野姉疑惑先輩がめちゃくちゃ驚いてる。走りながら話すなんて器用なもんだ。俺は走りながら話すことは出来ないから無視した。
「えっ!?ちょっと無視!?」
「貴方、先輩に対して不敬ですわよ!」
こんなにデッドヒートしてる中で走りながら話すなんて肺が潰れちまうよ。あんたの肺は鉄製なのか?と心の中で返事をした。
「いくら瑠璃の後輩だからって負けるつもりは…ないッ!!」
手汗でバトン落ちそう…あと50mくらいか…そうだ…!
「わりぃ!菜花のねーちゃん!肩借りるぜ!」
「えっ?」
残り50mなら先輩の後ろを走って跳べばいいんだ…!!!
『ゴォォォォォォル!!!!!勝ったのは1年生!!!!』
「えっ?何がおきたの?」
次回は春野 紫苑視点で体育祭の閑話を終えます。
次話は18時投稿予定です。
なぜ18時なのかというと次の話がめちゃくちゃ長くなっちゃったので帰宅後あるいは帰宅中に読んでいただきたいからです。途中まで読んで「次どこからだっけ?」ってモヤモヤするかなぁと思ったので。まぁ、作者の勝手な気遣いです。




