閑話② 体育祭のやり直し 前編
異世界復讐もののタイトルみたいになりましたが、そういう要素は出てきません。ご安心を。長くなるので、前編、中編、後編に分けます。
ドタバタ体育祭の昼食後、疚無 潔はブラコンの兄貴と厨二病の弟を消し去ろ…帰らせようとしていた。
「なぁ、お前らさ」
「「あん?」」
「もうやることやったんなら帰れよ」
「言われなくても帰る」
「こっちはまだアイス売り終わってないからなぁ。あ、そうだ!」
「嫌な予感しかしないんだが…」
ブラコンの兄がニヤニヤし始めたので兄弟よりも先に帰ろうと思ったが時は既に遅かったようだ…
「体育祭やり直そうぜ!」
「海!ナイスアイディアだ!」
よりによって校長である母親に聞かれてしまったのだ。こうなったら決定も同然だ。
「やっぱりか…」
一般人は参加不可だが、生徒で参加したい者は学年問わず参加できるリレーが行われることになった。
「また、走るのかよぉぉぉ……もうやだぁ…」
ちなみに男子(潔のみ)は強制参加となった。自由とはいったいなんだったのだろうか。
「まぁまぁ、イサギくん、頑張ろ!」
「夏原先生…骨は拾ってくださいね」
「あははっ、イサギっち、またそれ言ってる〜」
「笑い事じゃないぜ…俺、アンカーでいい?いいよね?答えは聞いてない!」
「どこかの仮面ライダーみたいに自己中だね」
(はぁ…母親にも言いたかったよ、リュウタ○ス…)
今回のリレーは学年対抗リレーとなっているが人数不足や運動部員が少ない学年は補欠要員として特別ゲストが2名待機している。
嫌な予感しかしない。2名という部分が特に。絶対1年生には入ってくれないゲストなのだろう。
「先生!このリレーで勝ったら何かありますか?」
『貴様は何を望む?申してみよ』
「何なんだよ、その異世界の王族のノリ」
「イサギくんを1日貸してください!」
「ヤメテクダサイ」
『よかろう!好きにするといい!』
「ヤメテクダサイ」
「「「みんな!円陣組もう!」」」
「ア、ボク、オナカ、イタイナー、サキニ、カエル、ヨ…」
『位置についてー!よーい!』
―パンッ
「いつもはギスギスしてて睨み合ってる奴らもなんでこんな時は真面目なの?キャラなの?キャラがブレてるってことなの?」
「イサギっちには言われたくないよねぇ」
「潔くんには言われたくないです!」
「愛も走るの?」
「えぇ!もちろん!優勝賞品は参加者しかもらえないですから!」
「優勝賞品が人の時点で賞品っていう言い方がどうかと思うし、貰うっていう表現もヤバいと思うよ」
誰もツッコミを聞いてくれなかった。
「「「優勝賞品は私のモノよ!」」」
おかしい…こんなハーレム展開は望んでいなかったのに。これではラブコメでもなんでもない。
と不思議に思い、補欠要員待機場所を見るとやはり兄弟がいた。そしてこちらを見てニヤニヤしていたので潔は悟った。
「なるほど…また身内にざまぁされたのか」
「体育祭、散々すぎない?」
次は21時更新予定です。




