45話 愚弟の上にいるのが愚兄ならその上もきっと愚兄
特に誰の視点というわけでもなく三人称視点です。
今回の主な登場人物は海、瑠璃、撫子です。
イサギが剣道場にいる同時刻、撫子と瑠璃は一緒に下校していた。
「あーあ、今日はイサギっちと帰れないのかぁ」
撫子は大きな声でぼやき、チラリと横にいる瑠璃を見る。
「まあまあ、そう言わないでよ。私は撫子さんと話したいことがたくさんあるんだから」
「むー、話したいことって例えばなんですか?」
「それはズバリ!潔くんの私生活についてだよ!」
瑠璃が王子様キャラで男子の私生活に興味を持つと腐女子が喜びそうである。
「普通ですよ?」
「普通って?自炊とか洗濯とか、お、お風呂…とかは?」
「イサギっちはすごく家庭的で料理も上手ですし、洗濯もできるし花婿修行は終わってるみたいですよ」
撫子がニッコリ瑠璃に笑いかけると瑠璃はなぜかショックを受けていた。
「…まさかJK顔負けの女子力があるなんて…」
「お、お風呂は別ですけど…」
「お風呂は?」
瑠璃が撫子に聞き返すと顔を赤らめてモジモジしていた。
「ま、まさか…既に一線を越えた…のかい?」
「そ、そそそそんなのありえないですよ!!」
「ほんとにぃ?」
「ほんとです!でも、一緒の部屋で寝てます…」
「それはもう越えてしまったのでは!?」
「だからないですってばぁ!!」
音女の王子様が気になる男子と同棲している女子高生の性事情に興味津々になっていると
「イサギは童貞だぞ」
「「えっ?」」
前から日焼けした栗頭がイサギを童貞呼ばわりした挙句、ガールズトークに割り込んできたので2人は少し苛立っていた。
「あなたは誰ですか?」
「イサギくんの何を知っているんですか!?どっ、ど、童貞だなんて…あわわ」
「瑠璃先輩、初心すぎて一緒にいる私まで恥ずかしいです」
「き、君は慣れてるかもしれないが、普通はこんなものだと思うぞ!たぶん!」
「なっ!?私はまだ未経験ですし、捧げる予定はありません!」
栗頭を置き去りにして再びガールズトークが再燃してしまった。
「んで、剣道場ってどこだ?」
「「はぁ!?」」
「え…」
「なに勝手に乙女のトークに割り込んできてんの!?」
「そんなに怒らなくても」
「いいえ!怒ります!イサギくんならこんなことしませんし!」
「いや、アイツは色恋沙汰とか女に興味持たないだろ…」
「さっきから童貞だのアイツだのってあなたはなんなんですか!」
2人は怒涛の早口で栗頭を問い詰めた。
「兄だが」
「「兄?」」
「イサギの兄なんだが。イサギに剣道場に来るよう言われて来たんだが…」
―prrrr prrrr
「すまん、ちょっと出る」
栗頭の携帯電話に着信があったらしい。
「もしも…」
『あー、もっしー、今どこー』
「校門前にいる。お前の知り合い(?)に剣道場の場所を聞いていた」
『この高校に知り合いなんていたかなぁ。片手で数えられるくらいしかいないけど顔と名前が思い出せないけど。あー、もしかして、撫子?』
栗頭は電話から顔を離して女子2人に質問した。
「撫子…という名前であってるのか?」
「は、はい、私です…」
「ビンゴみたいだぞ」
『やっぱりか。1人で帰らせてごめんなー』
「んで、君は?」
「瑠璃といいます」
「もう1人は瑠璃くんだとさ」
『その人、女性だぞ。殺されるぞ。知らんからな。あと早く来い。体育館の奥だから』
「えっ!?ちょっと待て!あぁ…まじでか…」
「………」
「あー、なんか、ごめんな。あとイサギと仲良くしてやってくれ。そんじゃ!またな!」
チラッと瑠璃を見るとワナワナと震えているのが確認できたので栗頭は謝罪をして逃げ去ることにした。
「あ、あと!撫子ちゃん!道中気をつけて帰れよ!」
去り際にそう言い残して剣道場へ向かった。
「ユルサナイ…」
瑠璃は憤慨していたが、撫子は疑問に思っていた。
「気をつけるってなんのことだろう?」
(リアルな話ですが)明後日から地獄のような日々が始まります…つらたにえんのなんちゃらかんちゃらってやつです…
次話更新はやる気になったらします。
つまり未定です。皆さんの感想ブクマ次第で作者の心は動くでしょう(他力本願)
次のストーリー書いてる時に後悔したこと。この回、閑話にしなければよかったのに…ということでタイトル変えました!
次話は0時更新予定です。




