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閑話⑧ 潔のルーツ

重要な閑話です。短めです。

『潔、お前は体が弱い。体力もない。だから強くなれ』


 師匠と呼ばれる男はよく潔の頭を撫でながらそう言った。


『お前の父親にお前ら三兄弟の面倒を見てやるように言われているんでな』

『それで体術、弓術、剣術の適正を見て各々稽古をつけてるってこと?』

『そういうことだ。潔、お前は体術だ』

『えぇ、俺、剣とか弓が良かったのに…』

『はっはっは、まぁそう言うな。己の拳で守りたいものを守る。それもかっこいいじゃないか』

『守りたいものかぁ…ないなぁ』

『家族でも友人でもいいじゃないか。恋人…はまだ早いか』

『兄も弟も俺より何倍も強いしアイツらが家族を守るなら俺は別のものを守ろうかなぁ』

『ほう?何を守るんだ?』


 幼き潔は腕を組んで考え結論を出した。


『この街の平和を守る!』








―――それから数年後


『潔、俺はもう長くない。もう稽古もつけられないだろう』

『師匠、どういうこと?』

『もうまもなく卒業だってことだ』


 師匠は悲しげに微笑んだ。


『そこでお前に頼みがあるんだ。これがお前の卒業試験だ』

『師匠のお願いが卒業試験?』

『そうだ。俺にはお前と同じ歳の娘がいてな。その子を守ってやってほしい』

『守る?』

『あぁ。あの子は百合(ゆり)に似てすごく美人なんだ。悪い虫がつかないように守ってくれ。なぁに、お前ならできるさ』


『その子の名前は?』

白根(しろね)水野 白根(みずの しろね)だ』


『潔、俺がいなくても大丈夫だ。兄と弟と仲良く協力し合いながら守りたいものを守るんだぞ』





―師匠…



――師匠…!!



――――ししょーーー!!!








「はっ……!?」


「なんだ、夢か…あ?誰だコイツは」


 隣に女が寝ている。あーーーー誰だっけ。


 思い出した。えーと、撫子だったか。こいつもいろいろありそうだな。


「よしよし、俺がなんとかしてやるからな」


 俺は撫子の頭を撫で眠りについた。



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