157話 そんな病名で入院するわけねーだろ(怒)
タイトルはイサギの気持ちです。
今回は短めなので今日中にもう1話~2話投稿する予定です
お兄ちゃんとの愛の巣…じゃなかった…アパートを離れてバイクで30分、桔梗家に到着した。桔梗家も疚無家と同じくらい立派な御屋敷だ。古き良き日本って感じかな。
「こんばんは〜」
「お邪魔します」
正門をくぐると着物を着た背の高い女性が出迎えてくれた。
「遠いところからわざわざご足労かけました。私は桔梗家現当主である白光の長女、扇と申します」
「いえいえ、ご丁寧にありがとうございます。私は疚無家代理当主である勇の姪、弥勒と申します。こちらは疚無家の次男である潔の義妹、撫子です。1週間ほどお世話になります」
弥勒お姉ちゃんに倣って深く頭を下げてから座敷にあがった。
「それでは、こちらでお待ちください」
客間に通されてから弥勒お姉ちゃんと2人きりになる時間が少しできたので気になることを聞いてみた。
「ねぇ、お姉ちゃん」
「どうしたの?何か気になることでもあった?」
「お姉ちゃんって真剣な時もあるんだね」
「失礼ねぇ、撫子ちゃん!まぁ、自分でも普段がアレだっていうのはわかってるんだけどアレはイッサの前だけだからね!」
「そうなの?」
「そうよ!授業の時はちゃぁんとしてるんだから!」
普段からちゃんとすればお兄ちゃんも疲れないのに…
「ところで、桔梗先輩…光先輩って長女じゃないの?」
「あぁ、光ちゃんね。光ちゃんは……」
扇さんが戻ってきたので気になる質問の答えはお預けになってしまった。
「お待たせしました。屋敷の中をご案内します」
結論から言うとめちゃくちゃ広かった。疚無家よりも広く見えたのは田畑が占める割合が大きいからだと思う。疚無家は昔は大百姓だったらしいけど桔梗家は今も百姓を続けているみたい。
「こちらが寝室になります」
以前、老舗旅館 明石に行ったけど桔梗家の寝室は旅館の客室に近い。そしてなぜかアメニティも充実している。わざわざ用意してくれたのかな。
「ご丁寧にありがとうございます」
「いえ、それでは夕食の時間になったらお呼びしますので。どうぞごゆるりと」
扇さんは旅館の仲居さんのような立ち居振る舞いで正座をし頭を下げて静かに戸を閉めて出ていった。
「なんか…扇さんって旅館のスタッフみたいだね」
「まぁ、旅館のスタッフだからね」
「えっ!そうなの?」
「老舗旅館 桔梗っていう旅館だよ。そのまんまだよね」
お世話になるところで愚痴ると怒られるからあんまり大きい声で言わないでほしい。お姉ちゃんってゆるい時はほんとにゆるいなぁ…
「イッサ、大丈夫かなぁ…」
「ただの虫歯でしょ?大丈夫だよ!」
「ただの虫歯だけならいいんだけどねぇ」
他の病気もあるってことだろうか?なんだろう…うつ病?それ以外だとすると…
あっ!厨二病か!
中2じゃないので厨二と書いています。意味は知りません。難しい漢字を使う時や曖昧な時はしっかり調べてから書くようにしてますが間違ってたらすみません。私の勉強不足です。
※お詫び
今後の展開に関わる重大なミスがあったので修正しました。傍点部の修正です。混乱を与えてしまい申し訳ありませんでした。