155話 突然ですが次回から新章です
24時に200人の方々がアクセスしてくれました。ありがとうございます。(早く寝ないと熱中症になりますよ?)
タイトル通りです。ただの作者の気まぐれです。
「好きだよ」
たった4文字の言葉を耳元で囁かれた。
「………」
一瞬時が止まったように感じた。
「潔くん?」
だが実際は止まったように感じただけでしっかりと時は流れていた。
「はっ!あぁ、ごめん。いきなりだったからびっくりして…」
半分嘘だ。本当は気づいていた。最近の瑠璃が俺に向ける好意は過剰すぎると。だからこの状況で言われてもおかしくなかった。いきなりだったから驚いたというと少し違う。あまりにも想定通りだったからむしろ驚いたんだ。
「ご、ごめん。でも君に対して抱いている気持ちが抑えられなくなって溢れてしまったんだ」
俺なんかに「好き」という友達関係の中で最上級の言葉をかけてくれたのは素直に嬉しいし光栄だ。
「へ、返事を聞かせてくれるかい…?」
「それは今すぐにじゃないとダメなのか?」
「ダメではない!ダメではないが…その、気になるじゃないか…」
正直なところ、すぐに返事は出せない。瑠璃先輩のことはそこそこわかっているが瑠璃のことは全くわからない。交際していくうちにわかることもある…などと教科書に書いていた気がするが俺はその方法をとりたくない。交際とは遊びではない。交際中に相手を理解するために何度相手を傷つけ、相手に傷つけられなければならないんだろうか。俺は恋愛を諸刃の剣だと思いたくない。
「ごめん…今の俺に答えは出せない」
「それはつまり、振られた、ということだろうか…?」
それは些か身勝手な解釈じゃないだろうか。答えが出せないだけで振られたと解釈するなんて…ふっ、ちゃんちゃらおかしい。
「勘違いすんな。瑠璃先輩のことは嫌いじゃないし好意はある。だけど瑠璃のことはわからないことが多い。突然押し倒すや否や首筋を舐めたりする女を理解するのに時間がかかるってことだよ」
「そ、それは…!そ、それも、そうだな…」
多少強気で反論してしまったが今後の関係を良好に保つためにもこうするしかなかった。
「それでは、私にもまだチャンスはあるということだろうか…?」
「チャンスもなにも…今、1番近いんじゃないかな」
「そ、そうか!それなら私も頑張れるよ!」
ふぅ…告白の返事って難しいな…と言っても今回のは返事じゃなくて、はぐらかしたと言った方が正しいのかもしれないが。
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―同時刻、桔梗家にて…
「君に一目惚れした!僕とお付き合いしてくれ!」
「は…?」
撫子がある男に告白されていた。
次回から第5章に突入します。
第4章の新キャラはあんまりいないので第5章のキャラ紹介ページを書く時に一緒に書きます。
「おい!志倉先生、どうなったんや!」ってお怒りの方もいるでしょうがそれに関して私から一言言わせてください。
私も忘れてい…第5章でしっかり書きますので安心してください。