149話 妄想?暴走?ボーイッシュガール ルリ
遅くなりました。最近瑠璃視点が多い理由は4章を瑠璃主体のストーリーにしようと思ったからです。
無事潔くんと仲直りできた。当の本人は喧嘩したつもりはなかったらしいが私の中の蟠りが消えたのは本当によかった。
「ところで、先輩」
「なんだい?」
「もうそろそろ帰るんですか?」
外に目をやるといつの間にか真っ暗になっていた。
「もうこんな時間か…そうだな。しばらく君と話せなくなるのは寂しいが致し方ない」
「俺なんかと話したいなんて先輩はかなりの物好きですね」
「君は少し卑屈すぎるぞ!」
なんかなんて言わないでくれ!君に魅了された私が馬鹿みたいじゃないか!
「そ、そうですか…?えっと、その、手を…」
「手?あっ!」
ついつい手を握ってしまっていた。恥ずかしい。恋人でもないのに手を握るなんて…
「す、すまない。つい熱が入ってしまって…」
「い、いえ。大丈夫ですけど…そんなに寂しいなら泊まっていきますか?」
「とっ、泊まれるのかい!?」
「特別個室と言っても家族や友人が宿泊できるようになってるんですよ。風呂もありますし食事もつきますよ」
「ほ、本当にいいのかい…?迷惑じゃないかい…?」
「全然迷惑じゃないですよ」
「じゃ、じゃあ、お言葉に甘えようかな」
や、や、やったぁぁぁぁぁぁ!!!!潔くんとお泊まりぃぃぃ!!!2人きりでお泊まり!!Fuuuuuuu!!!
「先輩?大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫だよ」
全然大丈夫じゃない!頭の中は君のことでいっぱいだよ!君にはわからないだろうが最近私は常に君のことを考えているんだ!あぁ、もう一度手を握りたい…!いや、今度は手を繋ぎたい…!いや、もう手を離さない!
「…先輩?さっきからボーッとしてますけど熱でもあるんですか?」
こつん…温かいものが額に当たる。
「んぇ?」
私は何が起きたのかわからず呆然としてしまい何も発することができなかった。
「熱はなさそうですね」
「っっっっっ!?!?!?」
いまいまいまいま!!!おで、おで、おでこ!おでこが!おでこが!!!潔くんとき、き、キs…口がくっつきそうなくらい近かっ…
「とりあえずご飯にしますか?風呂にしますか?」
こ、これはまさか…!新婚夫婦が旦那が帰宅した際に質問をするあのシチュエーションか…!?つまり、今、潔くんは私を嫁だと認識している…!?だめだ。考えただけで鼻血が出そうだ。
「それとも…」
さ、3択だとぉ!?3択目はまさか、わ・た・s…
「まっ・さー・じ?」
まっ・さー・じ…?
「先輩、お疲れでしょうからマッサージとかどうかなって。弥勒姉のことで迷惑をかけてしまいましたし…」
「あ、あぁ。うーん、今はいいかな…」
あ、危なかったぁぁぁぁ…危ないぞ、潔くん!わ・た・し?って言ってたら間違いなく襲っていたぞ!思わせぶりなことをしないでくれ!命がいくつあっても足りないだろう!
「あ、風呂でもできますけど」
「是非頼む!!!」
風呂でもできる、それはつまり混浴が確定したということだ!ふは、ふはははははは!FUHAHAHAHAHA!弥勒先生、私は今日あなたを越える!
瑠璃、イサギをヤッちまいます。