16話 タイトル変更を度々してますが、したくてしてるわけではありません。でも納得がいかないんだよな…by作者
落ち着きを取り戻したので話題を変えようか。そういえば来月末は体育祭があったかな。
「白根、確か5月下旬に体育祭あるよな?」
「あぁ!そうだね!」
「はぁ…体力づくりしないとな…」
「おぉ!やる気満々だね!」
「疚無くんは体力に自信ある人なんですか?」
「いや、ないよ」
「そうなんですか。私もです」
…!これは仲良くなるチャンスでは…!?
「じゃあ、これから一緒に走らない?」
「いいんですか?あ、でも…」
「用事があるならそっちを優先してもらってもいいからさ」
「それなら、お願いします」
やった!これはグッと距離を縮めずとも適度な距離をとれるチャンスだ!と喜んでいると
「潔」
「どうした、白根」
「私も一緒に走る」
「いいぞ」
「でも、ゴミ袋と火鋏持ちながら走るのはやめてね?」
「なぜだ!地域貢献もできて体力づくりもできる!一石二鳥ではないか!」
「いや、それ目立つよ?」
「…やめます」
地域貢献は裏でするか…
「ふふふっ」
「ん?」
「疚無くんっておもしろいんですね」
「そうかなぁ」
「潔くんって呼んでもいいですか?」
「…!うん!もち!いいよ!」
白根以外の人に名前で呼ばれるの破壊力やばいぃぃ…あと、普段笑わない人の笑顔が強烈すぎる!よし、俺も乗っかるぞ!
「じゃあ僕はアカシアちゃんって呼ぶね」
「「ん?」」
「ん?」
「明石ちゃん、ですか?」
どうやら聞こえなかったようだ。
「いや、アカシアちゃん」
「「ん?」」
「ん?」
また聞こえなかったのかな?
「潔、それはさすがに…」
「え!ダメなの!?」
初対面の人との距離の縮め方はこのくらいだと道徳の教科書に書いてあったような…
「いや大丈夫ですけど…初めて呼ばれたので…」
「じゃあ、いいよね!」
「は、はい…」
半ば強引だけどたぶん大丈夫だよね!大丈夫だよね…?白根がジト目で見てくるけど…
「よくわからないです…」
と呟いていたようだが俺は何が分からないのか分からなかったので聞き返さなかった。
「ところで白根はもうパーティを組んだのか?」
「なに?パーティ?何かお祝いするの?」
教科書を読みすぎてつい専門用語が出てしまった。
「すまん、伝わらないよな。グループのことだ」
「あーね。私はまだかな。愛ちゃんはもう組んだの?」
「ぱーてぃ?グループって?なんのことですか?」
「白根から聞いたところによると、クラスの中でよくつるむ人を決めとかないと班決めとかの時に困るんだとさ」
「なるほど…」
「僕も正直困ってるんだよ」
「何に困ってるんですか?潔くんは白根ちゃんがいるので大丈夫では?」
「僕は余りものになってもいいと思ってるんだけど、白根が心配性でさ」
目線をアカシアちゃんから白根に移すと再度ジト目で俺を見ていた。
「そりゃそうだよ!こんな厨二病を拗らせたような男!私が通訳しないと生きていけないんだから!」
「なん…だと…」
俺は両手両膝を床について愕然とした。
「ちょっと潔くん!?大丈夫ですか!?」
アカシアちゃんはすぐに心配してくれたが、白根は心配してくれないらしい。
「大丈夫、大丈夫。現実を突きつけられるといつもこうなるから」
「嘘だ…僕は…厨二病を拗らせているだけのか…?」
いや、そんなことはないはず。そんなことはない!そんなことはないと言い聞かせるんだ!そうでもしなければ…((タイトルを変えなきゃいけないだろうが…!!!!
この小説は実は元ネタがあります。といっても私の経験、記憶が元ネタです。登場人物も名前は変えてあるもののキャラクターの性格は記憶や経験を元にしています。さすがに完全に再現というわけにはいきませんが出来るだけリアルに基づいて書いているつもりです。舞台となっている高校も元々女子校でした(共学になって10年以上経過していましたが)
しかし男子は各クラス7人しかいなかったので私が在学していた時は1学年全体で35人しかいませんでした。ちなみに全校生徒は計525人です。
メインヒロイン(予定)の水野 白根も元になった人がいます。作者の腐れ縁で性格も似てます(というより似せました)
元になった話があるとよりイメージしやすくなるかな、と思い後書きに書いてみました。どうでしょうか?イメージしやすくなったでしょうか?