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129話 隊長はスイッチヒッター

ポイント急に増えてるー!って思ったらブクマといいねしてくれた人がいたみたいです!初いいね嬉しいです!ありがとうございます!これからも頑張ります!!


今回もちょっと長めです。最近長めが多くてすみません。


「それで、執事さんたちは俺になにか用事があったのでは?」


 3人が情緒不安定になりアイスドリアンを無理矢理食べさせたところ引きつった顔も穏やかになったようなので話題を変えてみる。


「くっ…簡単には見逃してはくれないようだな…!やむを得ん…ポム、グラ、戦闘準備だ!」


 先程から一歩身を引いた2人から隊長と呼ばれている執事は話を変えた途端目を細めて俺を睨みつけた。


「少年…君は良い人なだけに残念だよ…」


 はぁ?こっちのセリフなんだが?


「悪いな、少年…全力でいかせてもらうッッッ!ポム!行くぞッ!」


「すまない、少年…後生だから大人しく捕まってくれ…!グラ!やるぞッ!」


 話を聞きそうにないが…さてどうするべきか。俺も言いたいことがあるんだけどなぁ…


「「「いざ参らん!!!」」」


 相変わらずのシンクロ率(ハモり度)だ。100%を振り切ってる気がする。


「ちょっといいかねぇ…ここでそういうことをされると他の客に迷惑だから困るんだけども…」


「店主、我々は禊萩家に従事する執事です。文句なら禊萩家に直接お願いします」


「た、隊長!いいんですか?そんな勝手なこと言っても。知りませんよ、俺ら」


「どうせここで果てる命、不平不満は主にぶちまけてもらった方が我々もスッキリするだろう。あぁ、当然責任は私がとるのだがな。ふはははははは」


「「このクソ隊長…!」」


 責任をとることに生きがいを噛み締めている隊長とその隊長をクソ呼ばわりする部下…奇妙な関係だ。普通は責任から逃れたいものだが、彼はそこまで主に忠誠を誓っているのか…


「なぁ、おっさん」


「おっと、少年、聞き捨てならないな。私はまだ20代後半だ」


「20代後半はおっさんとは言わないのか。これは失礼した」


「わかればいいのだよ、少年」


 それでは改めて…


「なぁ、おじさん」


「おや?聞き間違いかな?さらに老けた気がするのだけれど」


 む?これも違うのか?それならどう言えばいいんだろうか…


「イサギくん、おにいさんでいいんですよ」


「そうそう、そこの少女の言う通りだな」


「いや、光先輩、助言はありがたいんですけど流石におにいさんは無いと思いますよ」


「イサギくんっ!余計なこと言わないでください!思ってなくてもそう呼ばなければならない時があるのです!ケースバイケースです!」


 なるほど。さっきのゴミ呼ばわりした少年もこんな気持ちだったんだな。合点がいった。


「そういう話は私のいない所でしてくれると助かるのだが…」


「ぷぷっ、隊長…おじさん…ぶふぉっ」


「ポム…笑ってやるなよ…さすがに隊長も傷つくだろ…くくく」


「それでおっさんに話があるんだけど」


「あ、おっさん呼びで続けるんだね。もうなんでもいいよ」


「俺が大人しく投降すればここから手を引いてくれるの?それとも力でわからせる?」


「ふむ…前者が望ましいがそう簡単にいかないのでは?」


「そりゃそうだよ。俺はどっちでもいいんだけどツレの2人が納得いかないみたいだからさ。まぁ、おっさん3人同時にかかってきてくれてもいいんだけど?」


 いつもの煽りスキルで煽ってみよう。ただこの3人はかなりのやり手と見た。乗ってくれるとは思えない。


「俺達も…」


「おっさんだと…?」


 何故か後ろの双子が膝から崩れ落ちた。これは戦闘不能と言ってもいいんだろうか?


「これで隊長のおっさんだけだね」


「いや、まてまてまてまて。始まってすらいないじゃないか。お前達もおっさん呼びされたくらいで戦意を喪失するな!」


「いや、おっさ…隊長、俺たちはまだ20代前半ですよ。さすがに心にクるものがありますよ」


「グラ、今さりげなくおっさんって言おうとしなかったか?」


「おじ…隊長、俺もグラも隊長と違って老い先長いんですよ!」


「私もまだまだ長いわ!ポム、お前は完全に私を老害扱いしているだろう!」


 なかなか臨機応変に対応できる隊長さんだな。まさかボケとツッコミを瞬時に切り替えられるスイッチヒッターだったとは。これは有能だ。さすが伊達に隊長を名乗っていない。


「ねぇ、潔くん、いつまで漫才が続くのかな?」


「漫才…だと!?」


 そんな…ありえない…!漫才で俺の心を翻弄していたのか…!禊萩家なんて聞いた時ないが知名度なんてあてにならないな。今後は気をつけよう。しかし、春野は凄いな。俺ですら気づかなかったことに気づいていたなんて…ということは3人で来たのも本当は時間稼ぎだったりするのか?


「桔梗先輩…」


「なんでしょう、春野さん」


「戻りませんか?」


「…そうですね」


「ドリル先輩も来ないし戻るか」


 もうすぐ昼だから腹減ったし学校に戻ろうかな。おっさん3人が言い争ってるうちにお暇しよう。


「んじゃ俺たちはお先に…」


「ちょぉぉぉぉぉっとまてぇぇぇぇぇい!!!!」


 おっさんに学校に戻る旨を伝えようとした矢先、聞き覚えはあるが完全に忘れていたあの人の声高な怒号がお城山に轟いた。





どうしよう、もし小説のレビューにアイスドリアンのレビュー書かれたら…まぁ、それでもいっか。アイスドリアン美味いし。この小説もアイスドリアン並に甘々にする予定なので!!



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