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128話 作者はアイスドリアンを引っ張りまくる

アイスドリアン効果でしょうか?ブクマが増えてました!ありがとうございます!前回長くなってしまってすみませんでした。ただ今回も長いです。


春野 菜花の視点でどうぞ!

「うぅぅ……」


 潔くんはヒーロイに憧れる少年から結局ゴミヒーローと呼ばれたことにショックを隠せずにいた。


「いつまで落ち込んでるんですか。イサギくんの方が子供に見えますよ」


「だってぇ…子供にゴミって…うぅぅ…」


「潔くんって案外女々しいんだね。これはみんなに報告しないと…」


「おいっ!報告ってなんだ!みんなって誰のことだ!俺の知らないところで結託して情報共有するのをやめろ!」


「いやいや、これは潔くんと仲良くなるためだから仕方ないことなんだよ。潔くんって自分から自分のことを話してくれないじゃん?だからこうやって情報共有しないといけないのよ」


「むぅ…そりゃ俺は聞かれないと話さないスタンスだからな…」


 ふっ…ふふ…ふふふ…!ばぁかぁめぇ!そんなわけがなかろう!私は幼馴染の瑠璃ちゃんから潔くんの情報を集めるようにミッションを与えられたから瑠璃ちゃんにしか共有していないのだよ!さすがにショックを受けた潔くんも勘が冴えなかったようだね!おっと、これも伝えなきゃ…潔くんは強烈なショックを受けた直後は思考が鈍る、と。


 それにしてもアイスドリアン、初めて食べたけど美味しかったなぁ。おばちゃんの手の熱で溶けちゃったのかわからないけど、おばちゃんが持ってきた時にはポタポタ垂れちゃうくらい溶けてたから早く食べないといけないのかな。お姉ちゃんにも教えてあげようっと。


「あら?何かしら、あの人たち」


 おばちゃんが心臓破りの坂の方を見て呟いた。


「黒い執事服の3人組…あれは…!」


 潔くんも気づいたみたい。あれはたぶんドリル先輩が救援要請したという人達…


「あれは…暑そうだな…」


 気づいていなかったみたい。果たして子供にゴミ扱いされたのがこんなに尾を引くものなのかな?バカになっちゃったのかな?


「ゴホン!イサギくん、ふざけてる場合じゃありませんよ。あれが禊萩さんに従事する執事の方々です」


「特殊部隊って聞いたからもっと多いと思ってたんですけど…」


「3人しかいないね…しかもめちゃくちゃ汗かいてる…」


「せっかくだしあの人たちにもアイスドリアン奢ってあげようかな」


「えぇっ!?敵に塩を送るのですか!?」


「いや、アイスドリアンを奢るんですってば」


 そういう意味じゃないと思う。やっぱり彼はバカになったようだ。


「すみませーん」


 潔くんを止める前に3人組に駆け寄っていってしまった。


「暑そうですね。ちょっとこっちで休憩しませんか?」


「おぉっ、少年!助かるよ!」


 やけにフランクに話す執事だなぁ。執事やメイドさんってもっと敬語で話すものだと思ってたけど従事する相手がいないところでは砕けた話し方になるのかな?


「困った時はお互い様ですよ。どうぞどうぞ。おばちゃん、3本追加で!」


「はいよ!」


「ところで、御三方は誰かお探しですか?」


「そうなんだよ。とある生徒を探しているのだけどこちらに来なかったかい?」


「どんな生徒ですか?」


「この山の下にある高校の男子生徒で今年入学したばかりらしい」


 あれ、それって…ていうか、潔くん目当てで来てることなんて最初からわかってたよね?大丈夫かな、潔くん。本当に壊れちゃった?


「あー、それ、俺ですね」


「あっはっは!君がそうなのか!そうかそうか!」


 3人組が高らかに笑った後に互いの顔を見て汗をかき始めた。どうしたんだろ?


「やばいやばいやばい、この少年が…!」


「例のバケモノの…!?」


「バケモノには見えませんよ、隊長!どうするんですか!」


「おちつけおちつけおちつけもちつけもちつけつけまつけr」


「隊長が1番焦ってますよ!!」


「あー、だめだ。死んだわ、俺」


 3人組がコソコソと小声で話し始めたけど…


「餅つきがどうしたんですか?」


「「「へぁっ!?」」」


 見事なシンクロ率…


「「「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」」」


 すごい、3人とも同じこと言ってる。完全にシンクロ率というワードに乗っかってる。


「た、隊長…こんな時どんな顔をすればいいんでしょうか…」


「笑えばいいと思うぞ…」


「隊長…顔、引きつってますよ」


 なんだろう…この執事感のないツッコミ不在のトリオは…


「あ、あのー、大丈夫ですか?具合悪いですか?」


「イサギちゃん!アイスドリアン持ってきたよ!」


「さんきゅー!おばちゃん!さぁ、御三方!これを食べて落ち着いてください!」


「「「はぐっ」」」


 潔くん、アイスを無理矢理口に突っ込んだら知覚過敏が大変なことに…


「な、なんだこれは!!」


「あ、あ、あ、あまーーーーーーーい!!!」


「なんだか懐かしい甘さだ………」


「そうでしょう?これは老若男女から愛される昔ながらのアイスキャンデーというやつ…らしいですよ。懐かしさって不思議ですよね。まだ味を知らない子供すらも懐かしさを憶えるんですから」


 確かに考えてみると不思議だ。初めて駄菓子を口にしても懐かしさを感じる。御先祖様の思い出が私たちの血に溶けて流れているかのようだ。


「どうです?落ち着きましたか?」


「ああ…!ありがとう!少年!」


 高校生は少年なんだろうか…ましてや潔くんは身長が180cm近くあるから少年ではないと思うけど…


「あー、今からやろうとしてることがアホらしくなった」


「そうだなー、そろそろ帰るか」


 よかった。落ち着いたみたい。潔くんも満足そうで何よりだよ。調子も戻ったみたいだし。




 あれっ、何か忘れてるような…


 その頃グラウンドでは…


「むむむ…遅いですわね…」


 その頃校長室では…


「ぐおらぁぁぁぁぁ!!!何しとるんじゃああああああああぁぁぁ!!!」


「ぎゃあああああああああああああああああああぁぁぁ」


 疚無校長()は新任の疚無先生()に雷を落としていたのだった。




アイスドリアンは溶けやすい\_(・ω・`)ココ重要!

冷凍庫から出すと尋常ではないスピード溶けだすので食べる時はご注意を!お取り寄せとかできるのかなぁと心配です。もし出来なかったら直接来てください(そして作者の名前を広めてください)スーパーにも売ってます。ただしちょっと割高なのでこれも注意です。


※私はシャイボーイなので名前は広めなくていいです。この小説が広まること自体が恥ずかしい。誇りに思ってるけど恥ずかしい。



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