125話 主人公不在なのに「もう遅い」してます
投稿も遅い…
まさか久しぶりの登校で絶対に死なないデスゲームが始まるなんて…まぁ、いいか。めんどくさいけど兄貴の余興に付き合ってやろう。どうせこれが終わればクビになるんだから。もし就任1日目でクビになったら新聞部に頼んで大量に刷ってもらおう。
「ドリル先輩が鬼か…」
はっ!まさか…これが本当のオニドリr((殴
「とりあえず音女城まで行きませんか?」
開始早々提案してきたのは光先輩。さっき聞きそびれたことがあったけどそれは今度時間がある時に聞くとしよう。
「ふむ…俺は賛成です。お城山の方が広いし学校のみんなに迷惑をかけないで済みますから」
「私も賛成です。鬼ドリル先輩をぶちのめすにはそこが良さげですね」
さっき俺が心の中で誤魔化したのが台無しになってしまったじゃないか。どうしてくれるんだ。
「1つ問題を挙げるなら…坂がキツいことですね」
心の中で取り乱してしまった。気を取り直して、お城山に避難するにあたって1つ問題が発生する。それは坂だ。体育祭の持久走でコース候補の1つとして挙げた心臓破りの坂のことだ。あの坂は急勾配で本当にキツい。戦国時代にはそれはもう兵士も城を攻めるのを諦めたことだろう。ちなみに下る時は本当にこわい。
「いざとなったら俺が背負うので大丈夫ですよ!それじゃ、さっさと行きましょう!」
「そ、そうですか…」
光先輩は嫌そう(?)にしていたが、今はそんな贅沢を言っている場合じゃない。相手の戦力が推し量れない以上、立ち止まっていてはやられるだけだ。このデスゲーム、ご褒美も罰ゲームも聞かされていないがどっちに転んでも嫌な予感がする。どうせ転ぶなら前者の方がマシだけども。この授業…絶対に死ななくても死ぬ気で勝たなければいけないのだ。
その頃ドリルは…
「えぇーい!まだ来ませんの!?うちのメイド達は!」
禊萩家に救援を要請しグラウンドの真ん中で特殊部隊が到着するのを待っていた。
―バタバタバタバタ
「っ…!ようやく来ましたわね!」
そして、ヘリコプターの中では…
『これより音女高校グラウンドに着陸する。総員出撃準備を!』
『了解』
『ところで、今回の標的は?』
『お嬢の話によると標的はバケモノらしい』
『なんだと!?』
『それが本当ならヘリだけでは威嚇にならないんじゃないか?やはり装甲車で来るべきだったのでは…』
『馬鹿野郎…!余計な諍いを起こせばこの街から永久追放されるんだぞ…!』
『それもそうだな…疚無一族の機嫌を損ねたら死にはしないが死に近いものを見せられると聞くからな。それより、まさかそのバケモノが疚無一族の者じゃないだろうな?』
『ふはははは!出撃前に冗談を言うなんて余裕だな!』
『しかし、隊長…今年はこの学校に疚無家の者が入学したとか聞きましたが…』
『…マジ?』
『…マジです』
『…どうする?帰る?帰ってよくね?どうせあのワガママドリル娘の言うことだし帰らない?』
『隊長…あなたは本当に長年禊萩家に従事してきた執事なんですか?口調も態度も最低ですよ…』
『む…すまない。出撃前はどうも興奮してしまうようでな…』
『もしもの時は隊長が全責任を負わないでどうするんですか!!』
『おのれ!貴様!死なば諸共だ!全員自決を覚悟しろ!』
『ら、ラジャー…』
ドリルの説明が足りなかったためヘリコプター内で諍いが生まれていた。
「はやく降りてきなさいよ!!!」
投稿が遅くなりました。すみません。
これ以上私から語ることはありません…