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104話 定期的にキャラを登場させないとどんなキャラ設定だったか忘れがち

タイトル通りです。このキャラの話し方なんだっけ?とか、この人を呼ぶ時どう呼んでたっけ?とか過去話を読み直して思い出しています。たぶん読者の方も同じ気持ちになっていると思うのでこれからもちょいちょい他キャラを出す予定です。


今回は愛視点です。

 梅ノ木 桃と夏原 詩がイサギ謝罪&仲直り作戦を考えている一方、イサギと仲直りしたにも関わらず2時間経たないうちに関係を絶たれた元友人は………枕に突っ伏して横になっていた。


「むー…むー…もー、ヤダー」


 やっと友達になれた!わぁーい!って喜んでたのに…私のばかぁ…イサギくんに恋愛感情がないなんてわかってるのに私は何を嫉妬してるの?そもそも嫉妬なのかな…


「恋愛経験ないからわからないよぉ…」


 しかたない…あまり事情や経緯を話したくないけど他の人を頼ろうかな…こればかりはしかたない…よね。


 ―prrrr prrrr


『もしもし、葵だけど』


『葵ちゃん!久しぶり!』


 同じクラスの立花 葵ちゃん。バスケ部で汗を流す姿がかっこよくて最近は他校の男子からのアプローチが多いみたいだし…恋愛経験もありそう。


『久しぶり〜どうしたの?いきなり電話なんて珍しいね』


『あっ、忙しかったらごめんね。ちょっと悩みがあって…』


『大丈夫だよ。それで悩みって?』


『えっと、実は…』


 私は照れながら事情を話した。恥ずかしかった…


『へ、へぇ…あ、あれだね。大人の階段を登ったんだね…』


 ひ、ひかれてる!?そりゃ、街灯の下で2人で身を寄せあってキスしあったなんて話したら惚気話(のろけばなし)に聞こえるかもしれないけども…!


『そ、それは誤解なの!』


『まぁ、潔くんだし仕方ないかなぁってちょっと思うかも』


『どうして潔くんだと仕方ないの?』


『私、最近まで男性恐怖症気味だったじゃん?それのきっかけは4月にアウトレットで向日葵と買い物してた時にナンパされたことだったんだけどさ…』


『そこに変な格好をした言葉遣いの荒いおじさんが助けにきてくれたって話だよね?』


『そうそう。まぁ、その人が潔くんだったんだけど…おかしいと思わない?』


 いろいろおかしいからどれが葵ちゃんの指してるおかしいのかがわからない…


『えっと、なにが?』


『変装して言葉遣いとか声を変えてまで私たちを助ける必要あったのかなって。助けるなら普通に助けてくれても同じだと思うんだけど』


『確かにそうだね…何か理由が…あっ!』


 改めて考えてみてわかった。潔くんが口癖のように言っていたことがある。


『目立ちたくないってよく言ってたよね。なんで目立ちたくないのかわからないけど、全校生徒の99%が女子で自分が1%の時点でまず目立ってるし、校長先生が母親っていう点でも目立ってるでしょ?それから体力テストでグズマ先生をふっとばした時も目立ったしさ…』


『考えてみると潔くんって目立ちすぎてるよね…』


『そうなの!それで4月のナンパ事件の話に戻るんだけどさ助けてくれた後、潔くん、私たちに何をしたか知ってる?』


『お礼を聞かないで帰ったっていうのは知ってるけど、その前のことは知らないな…』


『私と向日葵、ナンパしてきた人に手首を強く掴まれて痕が残っちゃってさ、それで半ば無理矢理リストバンドを着けさせられたの』


『えっ!そんなことしてたの!?』


『うん。それでなんでこんなことしたんだろうって帰ってから考えてみたんだ。そしたらわかったの。潔くんは私たちに男性恐怖症や人間不信になってほしくないからこれを着けさせたんだなって』


『なんでその考えに辿り着いたの?』


『私、最初に潔くんに話しかけられた時に逃げちゃって…もうその時点で男性恐怖症気味だったんだけど…体力テストの時に助けてくれたのが彼だってことがわかって謝りたくて手首を掴んだの。そしたらすごく痛がってて…彼は私たちに同じ目にあってほしくなかったんだって』


『そうなんだ…そこまで考えて…』


『あのね、愛。潔くんってすごく不器用だと思うの。リストバンドくれる時も一言あればよかったのになぁとかナンパから助けてくれたのが自分だって言ってくれれば私は潔くんから逃げなくてもよかったのになって思ったし。潔くんが愛に…その…き、キスしたのも友達の誓いっていうのをどう表現したらいいかわからなかったんだよ』


『そ、そうなのかな』


『確信は持てないし、絶対とは言えないけど、今までの行動を分析するとそうとしか言えないかな…』


 そうかも…葵ちゃんの言う通り潔くんは不器用なだけかも。潔くんも恋愛経験がないのかな?それなら、たぶん、私と同じように悩んだよね…


『私、わかったよ!潔くんに謝ってくる!葵ちゃん、相談に乗ってくれてありがとう!埋め合わせは必ずするからね!』


『うんうん、愛なら大丈夫だよ。キスより先のこと、できるといいね!』


『もう!そんなんじゃないってば!とりあえずまたね!』


 よしっ、相談して正解だったなぁ。やっぱり葵ちゃんは恋愛経験豊富だった!


「潔くんは…ただ不器用なだけなんだ…私と同じで恋愛経験がないから…」


 たぶん、それだけじゃない。彼には普通の人間にはある感情がいくつか無い気がする。それが何なのか、私はまだ知らない。

ブクマがついに2桁になってました…!うわあああああああああああああありがとおおおおおおおおお!!!!いつも読んでくれてありがとうございます!!!


頑張ったな、過去の作者!

頑張れよ、未来の作者!


次話は明朝~昼前までに投稿予定です。



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