85話 暑い時辛いものを食べたくなったり温泉に入りたくなるのはなぜなんだろうか
人間の体って不思議ですよね。
夏原先生視点です。
よし！イサギくんへの連絡特権を梅ノ木先輩から譲り受けたぞ！さっそく連絡だ！あれっ、私こんな口調だっったっけ？まぁ、いいか！
―prrrr prrrr
と思ったら連絡きた！嬉しい！
『もしm…』
『もしもし！イサギくん！！夏原だけど！！』
『いや、わかってますよ。わかっててかけたんですから。てか、梅ノ木先生といい、夏原先生といい、食い気味ですよね』
『そ、そうだったカナ？』
『なんでおじさん構文？』
『それで何か用事だった？私はイサギくんに用事があるんだけど』
『旅行の日程って決まりましたか？』
『うん！決まったよ！明日だから！』
『うわっ、唐突…社会人としてどうなんですか…？生徒に教える立場としてどうなってるんですか…？余裕を持って行動しようなんてよく言えますね』
『もー！ごめんって！お詫びに手繋いでいいから！』
『…本気で言ってるんですか？』
やばい。怒らせちゃったかも…調子に乗りすぎちゃったかも…うぅ、黙って梅ノ木先輩に任せるべきだったのかな…
『もし本気なら…』
『ご、ごめ…』
『こちらとしても嬉しいですね』
『えっ？』
『夏原先生と手繋いで歩きたかったんですよ。あっ、肩車でもいいですよ？』
『肩車は嫌だよ！恥ずかしいよ！』
『肩車は恥ずかしいんですか？』
『身長差を考えたら親子に見えるでしょ！』
『身長差を考えると手繋いで歩いたら俺が夏原先生を誘拐あるいは性癖の歪んだパパ活に見えますよ』
『うっ…確かに』
やられた、上げて落とす作戦だったんだ…
『とりあえず明日ですね。了解です。現地集合でいいんですか？』
『えっ、私と行こ？』
『手繋いで行くんですか？』
『それはもういいから！！』
『あはは、先生ってツッコミうまいですね。じゃ、また明日』
『うん、またね』
「はぁー、緊張した。好きな人と電話するのってこんなに緊張するものなんだなぁ…」
学生時代は告白されたことすらないし…
「あーあ！今夜眠れるのかな…」
その頃イサギは…
「撫子、明日温泉行ってくるから」
「りょーかい！楽しんできてね！」
「んで、お前は実家に帰ってくれ」
「えっ！？日出草家はもうないよ…」
「そっちじゃなくて！もう俺の妹なんだから疚無家だよ」
「あっ、そっちね。あはは、私、自分の名字、忘れてたよ」
「今までなんて名乗ってたんだ？」
「ナデシコ・イサギ」
「そんな馬鹿な！？」
長らくお待たせしました。次話からいよいよメインイベントの…なんでしたか？体育祭じゃなくて、えーと、アレですね。それです。
次話は貴方が目覚めた頃には投稿されているでしょう！
