トーマお兄ちゃん……
カードを入手したら、魔力を流す事で本人登録される。
そうなると、家族や肉親といえども他者が、手段や理由を問わず、勝手に持ち出したり、強奪する事も、カードを破壊する事も出来なくなります。
その辺りは、全て神の奇跡で天罰が実際に降ります。
モンスターカードのステータスは、毎回全てを表示すると邪魔でしかないので、必要と思える部分だけにしています。
……戦闘力が桁違いだ!
他のモンスターカードの戦闘力を参考にすると……
ゴブリンはランク「2」で、戦闘力が「5」で、
オークはランク「3」で、戦闘力が「30」で、
オーガはランク「4」で、戦闘力が「50」で、
ワイバーンはランク「5」で、戦闘力が「120」で、ドラゴンはランク「6」の戦闘力が「300」と、いう感じになる訳なんだよ。
……そうなんだよ!
ドラゴンでさえ、「300」なんだよっ!
この世界のドラゴンって言えば、普通は「茶銅竜」なんだけどな、討伐する場合は、Aランク冒険者を少なくとも24人揃えないと倒せないんだ。
しかも、死亡有りの犠牲者前提で、な。
因みに、「孤高の黒剣士アリア」は……
名称:孤高の黒剣士アリア
分類:モンスターカード 種族:闇精霊人族 性別:女
ランク:5 属性:闇/風 後衛:不可
戦闘力:180
……うん。
そうだよ。
異世界での、面倒見が良くて、短剣が煌めく褐色で妖艶なお姉さんのダークエルフだ!
もろ、「亜」人族だよな。
いや、きちんと理由が有るんだ。
この世界に生きる「人族」や、亜人族の「エルフ族」に「ドワーフ族」や、獣人族の「狼人族」に「猫人族」等が、死ぬ時に、本人がカード化を望めば、カードになるんだ。
勿論、外見と能力だけで、本人の意思的なモノや、魂的なモノは無いと言われている。
名前は、外見や能力からだけで自動的に決まる。
そして、名前付きは、それだけ生前が凄い事が前提だ。
因みに、野生のモンスターをカード化にする場合で、「討伐」を選んだ場合は、前提条件が魔導召喚士側は本人だけで戦う事になる。
まあ、本人だけになると言ったが、魔導書からモンスターを召喚して共に戦うのは「有り」だけどな。
この時は、ゲームの縛りもなく、選んだモンスターカードを、本人次第で好きなだけ召喚出来る。
だから、「魔導」の後に「召喚士」が付く訳だ。
そして、この時に必要なのが「神霊格」だから、高いと優遇され、低いと冷遇される。
そして、討伐に成功すると、頭に音声が流れる。
《討伐したモンスターをカード化しますか?》
……と、こんな感じで、頭の中で「カード化する」に、決めると閃光のエフェクトが発生して消えると、そこには1枚のモンスターカードが、討伐した者の掌に、となる。
そこで、「カード化」を選ばなかったら、異世界転生ラノベの「冒険者」としての行動をする事になる。
まあ、要するに「解体」とかだな。
そして、どうやったら「魔導召喚士」に成れるかというと、神殿や教会に行って祈りを捧げて誓うと成れる。
まあ最悪、神殿や教会に行かずとも、そこら辺の「石」を神像に見立てて祈りを捧げて誓っても成れたりする。
実は、試した人が居て「やってみたら成れた。」と、記録に残っているらしいのだ。
それと、魔導召喚士に成れてもステータス的な数字に変化は無いし、誰でも成るだけなら、誰でも成れるから「特別」では無いんだ。
次に、手に入れたカードは、何処に仕舞うかというと、魔導召喚士には、専用の「魔導書」を1つが創造神からの贈り物、という感じで「神の奇跡」で自動で手に入る。
この魔導書に、手に入れたカードを仕舞う訳だ。
そして、この「魔導書」を使いモンスターを召喚しバトルする事から、呼ばれる様になったのが、魔導書を使う召喚士「魔導召喚士」と、いう訳だ。
そして、手に入れたカードに魔力を流すと本人登録されるが、モンスターカードを専門に扱う店があって、そこなら、登録したモンスターカードを売買する事が出来る。
勿論、売買ではなくて、お互いの合意があれば「交換」とかも出来る。
イメージ的には、HUN○ER×HU○TERの「グリ○ド・アイラ○ド編」の指輪を使わない「ブック」みたいな感じで、バトル時には「デュ○ルディ○ク」の役目を果たす。
それと、実際にバトルする時には、お互いに相手の後衛にセットしたカードは、遊○王のデュエルシーンみたいに見えない。
そして、デ○エル○ィスクと化した「魔導書」は、自動的に浮遊する。
そう! 持たなくても良いのだ。
更に、バトル開始時に、山札は、魔導書の中でシャッフルした状態で出て来る。
全く、「剣と魔法の世界」は、楽だわ。
それと、魔導書を出している間は、普通の「剣と魔法の世界」的な魔法は使えない。
ファイヤーボールとかサンダーボルトとかヒールとかな。
そして、魔導書を出す時は、「サモン、グリモア」と呼ぶと現れる。
俺は、2枚のカードを魔導書に仕舞うと、冒険者ギルドに行く準備を始める。
まあ、冒険者になっても、当分は自宅に住むけどな。
そりゃあ、幾ら成人が12歳だと言っても、現実的に12歳が自分の稼ぎだけで、極端な話だと一戸建てを買える訳が無い。
だから、親の義務として、子供が15歳になるまでは、面倒をみる事が国の法律として義務づけている。
「トーマお兄ちゃん……」
「ソフィア、起きていたのか?」
「うん。トーマお兄ちゃん、行くの?」
「ああ。俺は冒険者に成っても、『魔導召喚王』を目指す!」
「……分かったよ。トーマお兄ちゃん、頑張ってね。」
「ありがとう、ソフィア。じゃあ、行ってくるよ。」
「行ってらっしゃい。」
俺が冒険者ギルドに到着して中に入ると、ちょうど新しくて美味しい依頼が無くなって、依頼掲示板から冒険者が散らばった所だった。
異世界転生ラノベの名物シーンである美味しい依頼の奪い合いの喧騒を見逃してしまった。
……残念。
まあ、まだ暫くは俺には関係無いな。
俺は、受付嬢の列に並び自分の番を待っていると、順番が廻った。
「ようこそ、エムティーガ王国王都の冒険者ギルドへ。今回は、どの様なご用件ですか?」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。
前話と今話には、紹介と参照的な意味で、モンスターのステータスを載せましたが、以降は載せません。
理由は、作者の考えで幾らでも内容を変更出来るからです。




