高鳴りの向こう側
天気予報に雪のマークがあった。
まだ先だと思っていた季節も過ぎてゆく。
秋が終わり冬の寒さが強まってきた。
クローゼットからマフラーを出す。
この冬もよろしくね。
首にくるっと巻けば暖かい。
朝にはきっと雪が積もっているだろうな。
わくわくと胸が高鳴ってしまう。
雪を楽しみにするなんて子どもみたいだな…。
ぽつりと呟いて目を閉じた。
目を閉じた先には純白の雪景色が広がった。
夢の中でもわくわくしていた。
きっと朝になったら寒くて起きれないだろう。
雪はしんしんと降り続く。