表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/36

23



ーーピ、ピ、ピ、ピ


遠くで機械の音がする。

いや、近くだろうか。耳元で聞こえている気もするし、隣の部屋で聞こえているような気もする。距離感が分からない。音量が分からない。そもそもこれはなんの音だったか。聞き覚えがあるはずなのに、曖昧な意識では無機質なそれの正体さえわからない。


ーーピ、ピ、ピ、ピ


身体は動かない。視線だけはゆったりと動くが、瞼は重くてうっすらとしか開かなかった。重い、重い、全身がまるで鉛になったかのよう。


「ーーーーー21番、薬のーーー」

「それはーーーーーまだ確認できない」

「ーーーありえない」

「ーー限ってーーーー」

「先生はどこに」


声がする。

知らない声。知っている声だっけ。分からないけど、酷く不快になる声たちだ。私を蔑む声だ。私を憐れむ声だ。私たちを利用しようとする人間の声だ。

嫌悪感が湧いた。でもどこにも行けない。


「被験体21番ーーーーーせん」

「成分はーーー」

「ーーーー君は馬鹿か!」

「ーーーーーーーー」


ああ、眠い。眠くて仕方がない。

気力を振り絞って瞼を開くが、眩しすぎて白い光が見えるのみだった。瞼を閉じる。隣で声をかけられた気がしたが、反応する気力は無かった。


なにも分からない。なにも。

でもあの人が裏切ったことだけは理解していた。




次は約10分後に投稿します!

そのままでお待ちください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ