しばいのはなし
今回こそ何が楽しいのこれ。
私ばかりが楽しくてすみませんな!
イエイ☆
昔の話ですじゃ。
まぁそこのお人……ちょっと休んでいきなされ。
お芝居が好き。
役者をやってたこともある。
本番前の吐きそうな緊張感が、終演後にこう……すぱーんと達成感に変わるのがいい。
本番中、ごく短い間だけど、神様に祝福されてんじゃね?ってくらい、楽しくて楽しくてしょうがなくなる感覚も堪らない(まれにしかないけど)。
ランナーズハイかな。脳内汁ぶしゃあってなってるんでしょう。
……というと良いことばかりのようですが、しんどいことの方が多い。体力的にもキツい。
まずな。
俺、セリフ覚えらんねぇし(本番中でも袖に入るたび台本見てたんだョ)!! バカだから!!
今だに悪夢といえば頭真っ白状態で舞台に立たされる夢だし笑。
キツいから逆に楽しいことが際立つのかね。
違うか。
好きだからキツさを楽しさに変換できるのか。ふむむ。
台本も書いてました。
なのでそこから小説にシフトするのは苦ではなかった。
(小説書いてみようと思ったのは、演劇やめて何年も経ってからだけど)
物語を作ったり世界観を考えたりするのは、わりと訓練されてきたんじゃないかと考察します。
ヲトオさんのお話で会話が多いのは、劇作の名残りというか、そのようなものではないかと。
会話のキャッチボールはいつまででも続けられる。だって演劇の台本てほぼほぼ台詞だもの。
で多分、登場人物がその時どんな想いでどんな行動を取るか含めて、全員の相関を俯瞰でみるのも、だからこそのキャラ付けも慣れていると思う。
(全員の相関を俯瞰って韻踏んでるぅ〜)
これも演劇やってて得したねと。
逆に他の字書きさんがどんなふうに書いてるのか、頭の中が見てみたい。
まぁさておき。
私には心の中だけで勝手に師匠と決めている方がいます。
その昔、関西小劇場界に燦然と君臨していた集団。
『惑星ピスタチオ』という劇団の劇作&演出家さんです。
西田シャトナー氏。
弱虫ペダル【舞台版】の演出をされておられます。
弱ペダは見たことない。競争率高いから。
あとなんかこう……敷居が高い。
色んな意味で。
でもすごい舞台を創っておられることは容易に想像できます。
だってシャトナーさん凄い方だから!
(心の師なので、全幅の信頼)
惑星ピスタチオ? はて? と思われる方もおりましょうや。はい、ここで一気に親近感。
独身俳優最後の砦と名高い? 佐々木蔵之介さんがおられたんですわ。
私は蔵之介さんの轟天寺様(小学6年生の番長役)が今でもマスト配役(テレビ、映画その他含め)だと決めています(失礼な話だよ、まったく)。
今ググって出てくるのかどうか。
と思い調べてみたら、ようつべに動画が投稿されていました! 良い時代だ!! ありがたい!!
どうかオープニングだけでも見て頂きたい!
くっそかっこいいから!!
初演から二十年以上経った今でも、他の劇団なども下記作品を上演してるのは時々お見かけします。
が、めっっっっっちゃ良いんですよ、ピスタチオ。(残念ながら2000年に解散しております)
『熱闘!飛龍小学校☆パワード』
という(タイトルからしてイカすヤバい)お芝居で、蔵之介さんは番長でした。
ざっくりあらすじを説明しますと。
まあ飛龍小ゆうてるだけあって、登場人物が全員小学生。舞台は小学校。(はい、ここをよくふまえておいて下さい?)
飛龍小最強の探偵である赤木ジョー(小3)は噂屋マリ(小2)の依頼を受け、飛龍小の地下に眠る超古代図書館遺跡に調査に出る。
そこに眠る飛龍エメラルドをめぐり、以前から対立していた生徒会と番長グループとの争いが勃発する。
転校生の探偵(小3)、ジャッジドレッド(小6)、生徒会長と腹心の頭脳派、番長と側近の忍者やなんやかんやが入り乱れ、エメラルドを奪い合い、その力を利用しようとする……
いやもう何?って思うでしょう。
情報が大渋滞。パワーワード出過ぎ。
何がすごいって、大人が大人のテンションで小学生をやってるとこがヤバい。
想像して下さい?
大人が小学生の格好(半袖半ズボン)で、ランドセル背負って
番長 轟天寺「おのれ! 何が起こっておるのだ! 不知火(忍者ね)、不知火は居らぬか!」
忍者 不知火「は。ここに」
忍者・不知火は耳の中に影丸と虎丸というハエを飼っている。
的なね!
探偵 ジョー「まったく、噂屋の依頼なんて受けるんじゃなかったぜ」
噂屋 マリ「私にそんな口が聴けるのかしら、探偵さん」
的なね?!
なのに小2から見たら小6はガンダムだったり、足し算が出来ないから指折り数えたり。
パパに怒られることを気にしたり……。
もうね。面白いしかない。
知ってる人いるかな〜? いたら嬉しい!
お話したい!!
私ね、『破壊ランナー』からピスタチオにはまったんだ!!
人の肉体だけで音速で走れるようになった未来の話なんだぜ!
ソニックランレースが、アリゾナサーキットで開催……とか! ヤバくね?!
レーサーの高みを目指す苦悩と葛藤。
キャラ立ちしたレーサー達と繰り広げられるレース!
その上に身ひとつで音速走行できる、核に匹敵するエネルギーを、人間爆弾に軍事利用しようとかの不穏な展開。
面白すぎる……燃える!!
落ち着け…………はい。
そんな訳で? もうイカした要素しかないモノを創り出す、我が心の師、シャトナーさんは、物語を作る上で無くてはならないものが三つあると語っておられました。
それが入っていれば名作だと。
ていうか名作には入ってると。
それは何かって?
言わ(書か)ないけどね!!
分かりやすい例えだと『天空の城ラピュタ』です。
ほらね名作!!
……いやほらこれは私の道しるべだもの。
それぞれ己の道を進むべきだもの。
へなちょこ文字書きの私から聞いたってねぇ。
ありがたみも重みも何もありゃしない。
話を戻しまして。
お芝居の話。
さてピスタチオ解散後、それぞれご活躍ですが、その中にいらっしゃった末満健一さんも、劇作、演出家になられました。(役者もやられてます)
この方、愛読書は週刊少年ジャンプ。
やはりイカしたものしか産み出されませんわ。
この話はほんと、長くなりそう(だし、気合いがいるしで気が向いたら)なのでまたいつかの機会に。
末満さん主催の劇団、『ピースピット』はようつべに動画があります。
「SMITH」「悪辣」「戦国ボルテックス学園」などのキャストパレード(未編集)というのを見てほしい。
オープニングテーマ部分だけで、だいたいどんなキャラが出て、どんな物語かふんわりとわかるようになってて(アニメとかでは見るけど)、これ、マジ演劇でやるとか凄いから!
「悪辣」で割と真ん中によくいる金髪もじゃ毛の大っきい人が末満さん。
末満健一さん。
ご存知方もたくさんいらっしゃると思います。
イケメソを集めに集めた刀剣乱舞【舞台版】を作、演出しておられます。
こちらもヲトオさん的に色々な意味で敷居が高くて、観たことねっす!
とまぁなんやかんやいうておりますが。
お芝居が好きです。
ライブ感も、その時にしかない、劇場の空気も。
今は観る専ですが、始まる前はわくわくと同時にかーなーり緊張もします。
昔の記憶が蘇る……吐き気まではないけど流石に。
色々たくさん観るというよりは、好きな劇団はアホほど観る派。
なのであまり数は観ていません。
劇団MOTHERと後藤ひろひと(大王)さんも、G2さんの作品もよく観た。
すんげー面白いの。
MOTHERはスイートフラジャイルが一番好き。冒頭の【オリンピック・男子引越し・団体】が好き過ぎる。(MOTHERは升毅さん主催)
後藤さんの人間風車。
生瀬さんとサダヲさんがぎゃんかわ。
G2さんの天才脚本家。
世界の事件を揉み消すイレイサー(脚本家)のお話。
あとは……キャラメルボックス。
熱いし泣ける。
変わったとこだと花組芝居。
コンセプトが好き。
若い頃はお金が無かったから、劇場まで行くのもわりと死活問題で、ビデオ(VHS!お若い方は知るまいよ)で我慢してました。
ライブじゃないけど、アホほど観られるという利点が(アホほど観るのでセリフを覚える。自分の台本は覚えられないのに)。
ピスタチオとピースピットだけは、頑張って大阪まで行った!!
ううん。
なんだ、私、やっぱりマンガも芝居も小説も音楽も映画も、好きな人のは全作品いきたいタイプだな。
あとは別に……的な偏り方。
作家読み万歳!!
清少納言の「春はあけぼの」ってあるじゃないですか。
春は朝方が良い。
夏は夜がサイコーだよね!みたいな。
感覚は近い気がする。
お菓子はコレ!
靴はこのメーカー!
とか妙にあけぼのってる。
でも新規に自分の萌え? を、あれこれ試したり模索することは少ないのかも。
誰かと比べたことはないけども。
これはすげぇ好き、あとは別に。みたいな。
こだわり? 視野をあえて広げない感がある。
まぁ、他を探したり試したりの時間が無い。老い先短いので、好きなものをアホほど見ていたい。
これもヲトオさんを作る重要な要素。
昔から、今も大好きなお芝居の話。
最近のお芝居の話はまた今度。
お粗末さまでした。