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7話

「部活で忙しいから遠慮する」

「この時期は部活ですることは少ない。先日は部活見学者たちを3年の先輩方々に任せていただろう?どこが暇なのだ?」


ぐっ……正論パンチをしてくるとは……やりたくないと言ったらやりたくない主義なんだよ俺はな。


外道先輩の行動からして自分変わりの労働を頼める暇人を使用してコキに使う。


外道な行動というのはその人の性格を知る者たちにとって恐怖であり、行動が予測しやすいモノ


「考えることは分かった。貴様ぁ…俺をお前代わりの労働奴隷にする気だな?」


外道の考え方は付き合いが長いと根拠なく、なんとなくでも理解しようと脳が働くほどに正解を当てることに慣れる。


「ほう?その理由は?」

「簡単な話だ。まず、この時期で人手不足となると新入生……1年生関係で人手が足りないだろう。一週間もないうちに解放されるのはよそうできる。だが、それを暇だからと協力してくれる人が」


椅子から立ち上がる。音が大きくない威圧のある音を鳴らす。


「生徒会都合のいいように労働させるだけ。生徒会とは賃金も発生しない無給の労働活動。就職に有利になる手段としてあるだけ」

「何を言いたい?益が欲しいのか?」

「いや、断るだけだ。時間の浪費を無駄な活動に入れられるだけ」

 


苦笑して見てくる外道先輩は答える

 

「利益を求めるこそ、人間が求めるモノなのは否定できないね。俺が生徒会に入ったのは利益があるからだ。無給の意味なし労働でも利益があればやる。でも、利益がないと人が動かないのも無理があるよ」

「……」

「介護、医療、警察、教師。利益を求めるための活動ではないボランティアのような活動をしている職場は存在する」


例えばの話を求め、俺に協力させようと巧みな話術を持ってると豪語するお前の言葉はくだらないな


「利益はない。医療費とかそういうのは政府が大体払っている。医療費3割負担が大人の世界、日本の常識と言おうか。だが、そんな利益もないような活動をしているのは税金」

「税金と生徒会は何がある?時間を摂取する生徒会に協力しろと言われてもやらねえよ」


まあ、単に言えば面倒だから参加したくないんだよ。分かったか?

 

「生徒会に協力して手に入れられるのは経験という利益。君が生徒会に協力してくれば君にはその仕事を手伝った経験が手に入る。」

「経験こそが重視するモノだと?」


求めるのが経験。確かに大事だ。しかし、それを俺が求めている要素ではない。


ボランティアをするという経験は他でもできる。やらなくてもやっても人の勝手


「俺の都合を無視するんじゃない。悪いがその要件は断らせてもらおう……何度も言わせるな。俺は参加しない」

「話の途中だけど君の意思は硬い。だが、人の言葉で崩れやすい心を抉れば良かったんだが……」


さらりととんでもねえことを言うんじゃない。やはり、外道先輩だったか。


その何相応しい卑怯技を使用しようとしていたが残念だったな。俺の勝ちだ


「負けたね」


肩をすくめ、俺の顔を見る


「無理なのは仕方ない。人手不足であるがそれは他の会員に任せるとしよう」

「他人任せか?」


俺というカスな人材調達のために時間をかけるとは思えんがな


「花部に協力を申し込んで成立したさ」


何?


「話術で契約を成立するような相手だとは思えんがどういう餌か、脅しのブツを?」

「簡単な話さ。後者」

「外道め」


脅しのブツを使うとはどこまでも外道な……


「脅しのブツはなんだ?」

「それを教えるほど手札を晒す余裕はないね」

「これが生徒会のあるべき姿だと?」


その言葉を聞いて少し驚いた大きく開けた目で俺の目を見て笑うと教室の扉を開けて入ってきた女性が現れた。


誰だ?同じ学年の人か?どこかで見たことがあるような記憶が…


「外道先輩。脅しのブツとはどういうことかしら?」


生徒会でも呼び合っているのかよあの呼び名


「なんでしょうか?別に罪になりそうなブツではありません」

「脅しは脅迫罪よ。罪を犯すような真似を生徒会はしないわよ」

「なら、協力してくれる人は見つかったのです?」

「……」


2人の会話からして彼女も生徒会の生徒か。無言からしてできていない。


「……だからと……脅しは禁止よ。約束を今、解除しなさい」

「そうですか?くくっ…俺に命令ですか?残念ですがブツはブツでそれはできません」

「ブツとは何かしら?」

「アイドルの握手券です」


アイドルの握手券だと……!ん?


「…………え?」

「労働の対価を渡すことは禁じられているのですか?」

「え?いや…なんというか…平和…ね」


 どこが平和だよ


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