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6話

次の週の月曜日の朝のホームルームのこと


教室に入ろうとしたら


「よお、久しぶり」

「外道先輩か」


俺と違うクラスにいるはずの男が俺に声をかけた。


要件があって声をかけたのか偶然見かけたから挨拶するだけなのか


それは俺ですら知らない話。


本人の考えを見抜く才能でもあれば外道先輩の悪巧みに巻き込まれることは少なかっただろう。


そんな考えをするほど嫌な予感ってヤツ


言えば対人会話の経験などの過去に体験した経験から分かる相手の考えがなんとなく分かるアレが俺の脳内に言葉として変換されることなく、感覚として現れた。


脳が記憶から読み取った前例のある行動だと体中に電気信号を送り、俺の体は警戒モードと切り替わる。


「お前が声をかけるとはな。挨拶だけか?なら、おはよう」

「おはよう。要件はある。教室で話そう」


要件。やはり、俺に対する用事があったか。先週の部活動で話さないというのは謎だったが人に話すことができない内容とは思えん


くだらない話。それか真面目な話か。それは分からないが俺を巻き込むような問題を持ってきたな。


教室に入って話を聞くと俺の予想とは違った要件の内容。


それはー


「はあ?生徒会?」


外道先輩から生徒会の話を聞く羽目になった。なぜなのかは俺も理解できない。


「ああ、次の生徒会にも出ようと思ってね」

「そうか……あんた。生徒会に所属していたな」


そういや、こいつ生徒会に所属しているんだったな。忘れていたが……


なぜ、生徒会の話を無関係者及び同じ部活動の同級生に話すのかは理解できんな


あんたの話を聞く必要もない


生徒会となると重要な要件。俺が必要な話とは思えない。


「なぜ、生徒会の話を俺に出す?次の選挙は10月だろう?」


今期の生徒会は先月…3月の生徒会選挙で決めたはずだ。なぜ、その話を今出してくる?


話題になるような問題が発生したのか?生徒会いえど、先生たちの雑用係にすぎないというのに…


雑用が雑用の人員を増やしたいと言うのか?それなら断ろう。生徒会の雑用係になった記憶すらない。


俺が生徒会の仕事をするわけがねえ。


明日、槍でも降るのかって他人に言われても肯定するほどに自覚はしているくだらねえ自覚をな


「実は協力してくれる生徒を探せとボスに言われたんだよ」

「会長かよ」


おい、外道先輩。お前、会長の呼び名をボスと呼んでるのか?


にしても会長から直々の頼みだと?会長が協力を申し込むほどの大規模な用事なんぞすでに終わっているはずだ。


始業式、入学式、部活動説明会、これらの行事はすでに終えている。


選択科目のある授業の説明は生徒会の仕事ではないはずだ。


一体、どんな行事が一般生徒に労働の協力を頼むのだ?


大規模な行事はすでに終えていると思っていた俺が見落とすほどの何かがある?


俺が記憶していないだけで大事な行事があった?


「それは一体……」

「教えよう」

「いや、いい」

「ん?聞きたいのではないのかな?」


予想できないとはいえ、俺が知らないとはいえ、答えを聞けば俺に参加する強制という地獄を与える


答えを聞かなくても断る意思のある俺には不要。


「だから、何故俺だ?俺以外に暇人はいるだろう?」

「暇人から協力申し込める候補が君だからさ」


おい、ふざけるなこの外道め。誰が候補だ。暇人なんぞたくさん候補はあるだろ。

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