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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

公式企画に混ざってみた +α

関西人とツッコむ異世界転生

作者: はめられて伸びる
掲載日:2024/08/16



 勇ましい、西洋太鼓の連打(ティンパニ・ロール)で目が覚めた。

 (あった)けぇ、暖けぇよぉ……



 で、ここどこ?



 ◆


 “親譲りの無鉄砲”とやらで、損してばかりの人生だ。

 挙げ句、よそのお子さんを助けて車にはねられた――といえば聞こえはいいが、


「いや、幼い息子を残して死んだクズじゃん !! 」


って話でね……



 余談だが、俺の親父と妻の父親も、似たような最期だったらしい。

 息子は長生きするよう、切に願うばかりだ――



 ◇


「おめでとうございます! あなたは20万人目の異世界転生者に選ばれました !! 」

「はぇ?」


 いきなり後ろから、新人アナウンサーみたいな女性の声がして、変な声が出た。

 さらに、なんか豪華なファンファーレが流れだした。


 で、声がしたほうを振り返ったら……



 金髪碧眼の若い女が、中腰でこちらを覗きこんでいる。

 ……何これ? 夢でも見とんか俺は ??



「お初にお目にかかります。(わたくし)、ネメシスと申します。そちらで言う“あの世”を管理する神です」


 彼女はそこで、一旦言葉を切った。

 白いドレスのスカートが、ひらひら舞う……アンタ今、何でターンなんかしたんや?


「転生特典として、あなたには異世界最強の生物に転生していただきます。それではまず、転生先の世界について……」


 んで、さっきからずっと、何わけ分からんこと言うてんねや? この人は。



 異世界転生、ねぇ。

 早死にした同級生が実は……みたいな(うわさ)は聞くけど、噂は噂。

 やっぱ胡散(うさん)(くさ)い。新手の詐欺にしか思えん。


 あと、この人の後ろに見えとる、デカい油絵も気になるんよな~。縦横2mずつぐらい?

 で、抽象画って言うんやっけ? 絵の具の(かたまり)をばちゃあ! べたあ !! て投げつけたみたいな、意味分からん絵や。


 何描いとんかさっぱり分からん(とこ)が、いかにも“現代アート”て感じ……やねんけど。全体に暗い色味なんが不気味や。

 ど真ん中とか真っ黒やしな……。



「……こちらです!」


 あ、説明終わったんか。長かったな~。

 女が油絵を指すと、絵の中の黒い塊が動きだした……は?



「ゑ?」


 で、絵から出てきて、どべちゃあ !! て地べたに墜ちた。 ……て(おも)とったら、ぶくぶく(ふく)れ上がった!?


 嘘やろ? 何この生き(もん) ??

 3mはありそうな、漆黒の巨体。丸みを帯びた、その全身を伸び縮みさせとる。

 体には3か所、巨大な糸くずのような物がついとる。それぞれ赤、青、黄色で、カラフルや。でもゴミやない、こっちも不自然に伸び縮みしとる。本体(?)の意志で動いとるみたいや。


 そんな謎生物が、どんどんこっちに寄ってくる。ズルズル、ベチャベチャ……て、うるさい音を立てながら。

 いかにも不快な見た目と音に反して、無臭。何の匂いもせえへんのが、ますます不気味や。


 ……いや待て! 何する気や !?



「や、やめろ! ()んなぁ !! 」

「大丈夫ですよー、痛くありませんからねー」


 まともに息ができん。苦しい。

 もう、痛いどうこうの問題やない! けど聞く耳持たずや……

 生き物はガバアッ! て口開けて……口?

 これホンマに口なんか? 中、真っ黒で真っ暗やねんけど ??

 おかしい、なんで光が反射して(テカって)ないねん !?



 ……あ、アカン! 喰われる !!



「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ゛!!! 」



 お読みいただき、ありがとうございます。

 続きは特にありません。ご了承ください。


 彼の第2の人生(?)に、幸あらんことを祈って……



【追記】一部修正しました

(2025/12/14)



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