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第35物語 仲間の異変

「プルミエさん、ひとりで大丈夫でしょうか?」


「ウチらが信じてやらないで誰が信じるのさ。頼りないやつだしすぐ楽しようとするやつだけど、変なとこで死にはしないよ」


「あげて落としましたね……。もうちょっと言い方考えましょうよ……」


「……気をつけるよ」


 2人はプルミエに言われ、調査してきた際の帰りである。

ひとりで調査に向かったプルミエを心配するアルヒェを尻目に、心配しているのか貶してるのか分からない態度を取るいつものヨリィーに、アルヒェは少し呆れている。

喧嘩とは違うものの、ヨリィーは単純にツンデレなだけかもしれない。


「それにしてもヨリィーさん。左腕のその黒い部分、なんですか? やけどでもしたんですか?」


「え? しっ知らないわよこんなの。そういうアルヒェこそ、太ももの黒いのはなによ」


「! しっしらないですよっ。あっあんまり見ないでください……ちょっと恥ずかしいですから」


「ははーん。さてはあんた、女だな??」


「どっちでもいいじゃないですかぁ……もぅ」


 2人の肌に突然現れた、見覚えのない火傷のような黒い跡。

よく見ても、よく見なくてもそれがなにかは全く分からない。

まるで炭のような黒い跡としか認識できないのだ。

そうして2じゃれあう彼女らの元に、竜人達が集まってきた。


「おっ、お取り込み中のところ申し訳ありません。我々"特別警察"より、国民の代わりに通達です。本日未明、国民の体の一部に謎の黒い火傷跡のようなものが出現したとの事です。かく言う我々も、このとおり黒い跡の影響を受けております」


「その話ならちょうどいいわね。実はウチらもなの。それと、特別取り込んでは無いからいかがわしい発言はしないことね!」


「極大解釈ぅ……。コホン。ヨリィーさんの言う通り、ボク達も影響を受けているんです。別に痛みなどはありませんし体調が悪いわけでもなんでもないのですが……なんでしょうねこれ」


 特別警察と名乗った彼らにも付いている謎の跡、ただでさえ原因不明の自体が起きてると言うのに、混乱しそうなほど色んなことが起きている。

しかも、これまではなんてこと無かったのだから余計タチが悪い。


「そんな……。アルヒェ様達にも現れてるなんて……」


「この国はもう終わりなのか……? 建国間もないのに」


 国王に仕える仲間であるアルヒェやヨリィーに、例の黒い跡ができてるのを見て絶望しているのがわかる。

しかし、それをよしとしないのがヨリィーだった。


「原因は分からないし、異常事態なのはウチも認知してるけど、だからって特別警察がそんなんじゃ国民の不安も募るわよ。国防も兼ねての組織なんだから、この程度で怯えないのっ」


「……ヨリィーさんらしいこと言いますね。言うことは正しいですが……異常事態なのは事実です。これではプレッシャーを与えるだけになりますよヨリィーさん」


「鼓舞する目的だったのだけれど……そうね。気をつけるわ」


「とっとにかく、この事象の件も調査をお願いいたします。プルミエ様の無事も、お祈りしながらですが……。失礼します」


アルヒェ達に頭を下げ、彼らは足早に部屋を出た。

伝えることを伝えたからという認識なのだろうか?


「アルヒェ、お説教は人のいない所でっていったでしょ? あんたただでさえ顔が怖いって言われるんだから考えなさい」


「うっ、しれっと気になってること口にしましたね……。まぁいいです。今はプルミエさんが戻ってくるのを待ちましょうか」


「まあそうね……」


 国民だけならず、我が身にも訪れた謎の現象。

やはり異様な状態であることには代わりないのだろう。

それにじっくりこの黒い跡を見て見れば、ふつふつと煮えるマグマのようにうごめいていることがわかる。

とにもかくにも、行動する前にプルミエが戻ってこないことには何にもならない。


―――バグが顕著に目立ち始めたわ。いよいよこの世界も終わりかしらね……。

名前:狭山千夜

新たな名前:プルミエ・エール

2つ名:創造者(リビルド)

基礎能力:真言ノ刻(リフィクション)


強み:知識さえあれば、地の文(えいしょう)を使用して創造・改ざんが可能。

弱み:使用者の知識が壊滅的だと意味をなさない。仮に知識があっても世界の都合のいいように"添削"される。


応用能力:華癒ノ陣(ブロッサムキュア)


強み:死亡以外ならあらゆる生命をジャスミンの花の香りで治癒出来てしまう。例え部位が欠損しようと、痛みを伴ってもその痛みすら忘れ失った部位が再生する。


弱み:半径300m圏内でしか効果がなく、怪我人を範囲内に連れていくかその範囲内で怪我をするかしないと発動しない。

既にこの世から魂がはなれた死体は蘇生できない。

また、範囲内なら死んでさえ居なければ敵味方問わないため利敵行為として利用されやすい。


???:自動文体(マリオネット・シュブリ)

説明:未知の力。デメリット・足枷として身についた。

詳細な能力は不明で、ただ何者かに操られているかのような感覚が襲う。


仲間:ヨリィー・ディメンション

仲間の愛称:よーちゃん


ヨリィーの能力:物語添削(リバーストーリー)


強み:対象の添削可能範囲を見つけ、それを添削し自分の力として創造・改善出来る。


弱み:サポート特化故に、攻撃用として能力を行使するのは実質不可能。

相手の方が技量を上回れば添削は行えないため能力は使えない。

サポート特化なのに添削元に力を与えれない。


仲間:アルヒェ・ハイリヒ


役職:幻想の方舟/騎士団長


能力:騎士ノ傲慢(ナインツプライドニア)


強み:自強化+武器変異系異能力。状況に応じて様々な形態に移行できる自強化装甲と、それに対応する為の武器変異を同時に行うだけあって、様々な状況に対して臨機応変に対応出来る万能性に優れている。


弱み:単純な能力相手には強いが、複雑な能力相手には無力で、死を超越することは不可能なため、死に直結する事象に対しては耐性をつけることは出来ない。


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