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プロローグ ○○○○視点
お読み頂き、有難うございます。
今後とも宜しくお願いします。
『ユートリア02号、報告します』
地上の状況を報告する者の中の一体から念話が届いた。
『話せ』
『先ほど、ロイドステア国のアルカドール領にて、全属性の子が生まれました』
『そうか。確か前回は20年ほど前だったか。今度は生き残るのかの』
『現状は健康体の様ですが、まだ判断できません』
『分かった。1か月後生きていたら報告せよ』
『了解しました。引き続き任務を継続します』
報告者からの念話は終了した。
ここ100年ほどで、今回を含め5回。神の意図はどこにあるのか……。
すぐ死ぬのなら生まれる意味などなかろうにのう……。
黄金色の瞳は、何もない遠くを見つめていた。