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神竜帝国のドラゴンテイマー  作者: 八茶橋らっく
3章 猫精族と守護剣
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48話 作戦会議

 ルーナとガラードによる空の旅路は、快適かつ快調と言えるものだった。

 古竜の作る魔力の防壁で風もそこまで吹き付けてこないし、寧ろ心地いいくらいだった。

 青空の中、雲の切れ間から見える地上の景色にアイルたちが歓声を上げ、休憩する際は山奥の泉でのんびりと過ごした。

 そして夜となり、俺たちは野営をすることとなった。


「この分なら、明日にはメラリアたちの里に着くと思います。今でも魔物が多く闊歩しているものと思うので、レイド殿たちも戦闘に備え、今夜は十分休息を」


「魔物が多く、か。ちなみに猫精族の里を襲ってきた魔物はどんな種類だったんだ?」


 身体能力に長ける猫精族を一族丸ごと故郷から追い出す魔物、強大なのは間違いない。

 今までは遠慮もあって聞くに聞けなかったが、明日のためにも知っておくべきだろう。

 するとメラリアは俯きがちに言った。


「……襲ってきた魔物は、コボルトやゴブリン、果てはミノタウロスまで。魔物が徒党を組むなんてと思った矢先、巨大な三つ首のヒュドラまで……」


「何、三つ首のヒュドラだと?」


 ぴくりと耳を動かしたのは、アイルだった。


「アイル、そいつに心当たりでもあるのか?」


「うむ。三つ首のヒュドラと言えば、最後の四天王ことヴァーゼルの飼い魔物として魔界では有名だった。いや、たまたまかもしれぬが……」


「……でも、魔物が徒党を組んで襲って来るって。アイルが竜の国に来た時と、同じ」


 ミルフィがそう言うと、その場にいた全員が唸った。

 つまり、つまりだ。


「猫精族の里を襲った下手人は、目的は不明ながらそのヴァーゼルって奴の可能性が出てきたと」


『ケッ。いけ好かねぇなぁ。数に物を言わせるなんざ、男らしくねぇや』


「おいガラード、そう言いながら妾を尻尾で叩くでない。その一件、妾は関与していないが故に」


 ぺしぺしとからかうようにアイルを叩いていたガラードだが、遂にアイルから苦情が出ていた。


『それに猫精族の里が魔王軍四天王の勢力下にあるなら、明日かち合う可能性もある訳です。……アイル。そのヴァーゼルはどのような力を持った者なのですか?』


「うーむ。それは……」


 その場にいた全員が固唾を吞む思い出いると、腕を組んだアイルはあっけらかんと言った。


「知らんっ!」


『……今更隠し事ですか?』


「ち、違うわっ! そもそも妾はレイドの下僕となり隠し事もできない状態、だからそんな怖い顔で寄るな頼むぅ!?」


 半ギレ気味な声音のルーナに、半ば泣きそうな声でアイルは言った。


「ヴァーゼルの奴は秘密主義っぽい部分があったので、奴の素性も能力も魔王様しか知らぬ! 何より奴は能力が知れ渡らぬよう、出会った敵を皆殺しにしていたと聞くし、用心深い。本人が猫精族の里を襲わず、配下のヒュドラたちのみを向かわせている辺りからも、それは窺えよう!」


 アイル本人が言うと、どうにも説得力があった。

 しかもそいつは魔王に匹敵するほどの力を持つと前にアイルも言っていたし、明日はより慎重に行動した方が良さそうだ。

 そういう話になった俺たちは、土地勘のあるメラリアやロアナを中心にして、明日の計画を練っていった。


《作者からの大切なお願い》


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