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神竜帝国のドラゴンテイマー  作者: 八茶橋らっく
2章 精霊姫と魔王軍
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31話 竜の国への帰還

「……古竜を従えるドラゴンテイマー、想像以上」


 ミルフィは安堵した様子だったが、次の瞬間に聞こえて来た怒声に身を震わせた。


「探せ! あの精霊のガキはまだ遠くへ行ってないはずだ!」


「まずいな、このままだと見つかる」


 俺だけならまだしも、この子を連れて男たちの包囲網を抜けられるか。

 多分闇ギルドか何かの手先だと思うが、奴らは明らかに荒事慣れしている様子だ。


「仕方ない。こうなったら俺があいつらの足を止めるからルーナはミルフィを連れて先へ……!」


『いいえ、この際だからここから飛んでしまいましょう』


「……へっ?」


 ロアナが間の抜けた返事をした瞬間、ルーナは閃光を放って古竜の姿に戻っていた。


『少々目立ってしまいますが、このような事態ですから致し方ないかと思いませんか?』


「全くもってその通りだな」


 ついでにしばらくイグル王国に近づかなければ、別段問題もないだろうと思い直した。


「何だ、街中にドラゴンだと!?」


「しかも四足歩行って……まさか古竜種か!?」


 路地裏とは言え、街中でルーナが変身したことで騒ぎが一気に広まっている。

 そしてさっきミルフィを追いかけていた男たちを見れば、男たちは唖然とした様子で俺たちを見つめていた。


「あのガキ、竜騎士のところに駆け込みやがったのか!?」


「くそっ、飛ばれちゃ追えねーぞ……があぁ!?」


 ルーナの羽ばたきによる風圧で、ミルフィを追っていた男たちは吹っ飛ばされてゆく。

 さらにロアナが「えーいっ!」とその辺に積んであった丸太を掴み、軽々と男たちへ放り投げていく。

 ……明らかにロアナの背丈を越える長さの丸太だが、流石は猫精族、幼くてもとんでもない怪力だった。

 俺たちはそのままルーナの背に飛び乗り、一気に上空へと舞い上がった。


「目的の買い出しも終わったし、一応は満足だな」


『ミルフィも救えましたしね。こうして正体を晒すなら、わたしとしても悪くない気分です』


 高速で竜の国へ帰還するルーナの背の上で、俺は抱えているミルフィをちらりと見つめた。

 ミルフィは空の旅は初めてなのか「……高い……!」と感激したように小さく微笑んでいた。

《作者からの大切なお願い》


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