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神竜帝国のドラゴンテイマー  作者: 八茶橋らっく
1章 竜姫との出会い
18/93

18話 竜王からの報酬

『ほう! レイドが魔物の脅威を退けてくれたと。これは朗報なり』


 翌日に大型の魔物を粗方テイムしてきた件を報告すると、竜王は朗らかに笑った。

 それから神殿の奥から何かを取り出し、前足に乗せて『ほれ』と渡してきた。

 よく見ればそれは、俺からすれば一抱えもある金貨や財宝だった。


『ちと少ないかもしれんが、今回の件の褒美だ。我らの国に力を貸してくれたこと、大いに感謝する』


「匿ってもらっている身なのでこれくらいは当然ですよ。と言うか、こんな多くの財宝は受け取れません」


 人間で言えば間違いなくひと財産だが、竜王は首を横に振った。


『ならん。働きには正当な報酬を払うのが基本だ。近年活発化する魔物にこちらも大分参っていたのでな。何よりタダ働きの癖がつかぬよう、自分のためと思ってしっかりと受け取っておくべきだ』


 諭すように告げた竜王。

 俺は報酬の金貨や財宝を受け取った。

 古竜は洞窟などに財宝を貯めると聞いていたが、きっとこれは竜王の貯めた財宝の一部なのだろう。


「そこまで言うなら、ありがたくいただきます」


『ええ。お父様の言う通り、これがレイドの働きに対する正当な報酬ですから』


 横にいるルーナも微笑んでそう言ってくれた。

 帝国ではどんなに残業をしても残業代は出なかったし、自主的に働いてもそこに報酬が支払われることもなかった。

 その点この竜の国はホワイトだ。


『ちなみにお父様。レイドがこの調子で働いてくれるのであれば、人間で言うところの月給も支払ってはいかがでしょう? 人間の金銭感覚には疎いですが、大体金貨百枚ほどでは』


『ふむ、名案だな』


「いや金貨百枚って……」


 目の前でのルーナと竜王の会話に、思わず声が上ずってしまった。

 帝国での月給は金貨三十枚だったが、それでも下級貴族並みにはもらっていたのだ。

 それが金貨百枚となれば、下級貴族を抜き去って上級官僚並みである。


「そんなにいただいてもいいんですか?」


『金貨など我が蔵に腐る程ある。寧ろ金貨百枚程度でレイドほどの実力者が我が国に力を貸してくれるのなら、ありがたい限りだ。ルーナの進言を聞き入れたいのだが、レイドも構わぬか?』


「勿論です。何もしないのも性に合わないので」


『では今後とも、よろしく頼みたい。……ついでに先日ワシにしてくれた治療も、定期的にやってくれると嬉しいが』


 恥ずかしいのかこそこそと小声になった竜王に、俺は即座に頷いた。


「あれくらいならいつでもできますよ。お好きな時に声をかけてください」


『かかか! ルーナよ、快いドラゴンテイマーを連れてきたな。お前の目に狂いはなかった!』


 呵々大笑する竜王に、褒められたためかほんのりと照れているルーナ。

 新しい生活拠点である竜の国では、明るい生活が送れそうで何よりだった。


《作者からの大切なお願い》


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